今季パ・リーグ3連覇を達成したオリックスの杉本裕太郎、T-岡田、安達了一の3選手が、12月22日放送の「朝生ワイド す・またん!」(読売テレビ)に出演。中嶋聡監督について語っていた。
3人は優勝旅行先のハワイで撮影されたVTRで出演。「中嶋監督の意外な一面」というテーマが出され、安達は「選手をやっぱ結構見てるじゃん。見てないようでめちゃめちゃ見てる」とコメント。すると杉本は、こんな話を始めた。
「練習前とかに今日のスタメンって出るのが普通らしいんですけど、僕らはそうじゃなくて、ちゃんと監督が練習とか相手ピッチャーの相性とかいろいろ見てから決めるんで。練習終わってご飯食べ終わったぐらいでいつも発表されて、最後の最後までめっちゃ考えてスタメンを組んでいる。だから試合前のロッカーとかで、みんな考察してますよね」
そのスタメン起用については、ベテランのT-岡田の場合は今季、本塁打ゼロと不振に喘いでいたが、リーグ優勝が決まる日に1軍に登録。ここ2年間盗塁がない岡田に監督は「今日は代走やから代走の準備しといてくれ」と声をかけていたそうだが、実はスタメン出場で岡田はビックリ。結果、この2カ月ぶりの先発出場で四球を選んでつなぎ役になるなど、リーグ3連覇を決める勝利に貢献した。
再び杉本も、阪神との日本シリーズ第5戦でのこんなエピソードを明かしている。
「『スタメンで行くぞ』って言われて。足ケガしてたんで守備もまともにできないし、いやいや絶対ウソやんって思いながら『マジすか?』って聞いたら『いやマジやろ。アドレナリン出たら何とかなるやろ』って。それもほんまか冗談かわからなくて。そしたらほんまに5戦目スタメンでレフトで出てビックリしました」
スタジオでは中嶋監督について「選手をめちゃめちゃ見ている」「真面目な話なのか冗談で言っているのかマジでわからない」とまとめていた。今季は日本一を逃したとはいえ、リーグ3連覇にチームを導いた中嶋監督の先発起用決定は、独特かつ冴えわたっているといえるだろう。
(鈴木十朗)