プロ野球・巨人の秋広優人が秋季キャンプで「送りバント」の練習をしきりに課せられていた。
秋広は今季、チーム4位の111安打、本塁打10本、打点41を記録したが、「犠打」はわずか2本にとどまっている。秋季キャンプでは「送りバントや進塁打は勝つために絶対必要」と、プロ通算533犠打を記録した川相昌弘コーチに指導を受けていた。
長打力が魅力の秋広は今季、先発の場合は主に3番や5番を務めることが多く、自身のバットでチャンスを作るか、打点を期待されるポジションだった。そこへ来て秋季キャンプからのバント練習に、ファンからは「また監督か…」と阿部慎之助監督の「バント好き」を指摘する声が上がっている。
スポーツライターが語る。
「そもそも阿部監督はバントを重視するタイプ。11月10日に行われた巨人と侍ジャパンの練習試合では、2安打を放った1年目の萩尾匡也外野手にまさかの3バントを指示。試合後『ツーストライク後でもスリーバントをやらせましたけど、僕はああいう野球をしていくので』と語っており、来季は場合によっては4番の岡本和真ですらバントを求められる地味な野球になるかもしれません」
今季2年連続リーグ4位で終了した巨人の犠打は93とリーグ5位でも、そこまで少ない数ではない。「右打ちやバントができないと1軍には置けない」と断言している阿部監督だが、例えばセイバーメトリクスの創始者とされるビル・ジェームズ氏はバントを「手堅い攻撃ではない」と理論付けている。
現代野球ではすでに「時代遅れ」に認定されているが、果たして…。
(ケン高田)