プロ野球・ソフトバンクの契約更改で、藤井皓哉投手は憮然とした会見となった。
藤井は12月23日、福岡市内の球団事務所で契約更改に臨み、600万円という微増の推定年俸5600万円でサイン。今季は6月に左脇脇腹を痛めて戦線を離脱。さらにチーム事情によりシーズン中に「配置転換」されたことで、どっちつかずの成績に終わったが、よほど納得がいかなかったのか記者団の前で多くを語ることもなく、終始ご機嫌斜めだった。
昨シーズンに中継ぎとして頭角を現した藤井は55試合に登板し、防御率1.12、22ホールド、3セーブを記録。今季は先発に転向したものの、7月にはモイネロの故障離脱の影響で再び中継ぎ転換。中途ハンパな起用方法もあり、防御率2.33、5勝3敗、9ホールドの成績に終わった。
スポーツタイターが語る。
「ただ、藤井は今季9回先発し防御率2.35、5勝3敗とまずまずの成績を残しています。チーム事情があったとはいえ、そのまま先発を続けていれば二桁近い勝利を上げていたでしょうね。シーズン途中に再び中継ぎに戻る難しい役回りを負わされ、わずか600万円のアップは、渋い表情になるのも当然です」
投手の査定については、先発、中継ぎ、抑えとそれぞれの計算式があるが、藤井のように先発と中継ぎをやると、双方の成績が伸び悩むパターンが多い。ソフトバンクの三笠杉彦GMも査定法の見直し検討について言及していたが、どの球団もこうした役回りが「貧乏くじ」にならないように配慮して欲しいものだ。
(ケン高田)