サッカーアジア杯・カタール大会(1月12日開幕)にむけて久保建英が現地に5日、合流する。所属するスペイン1部リーグのレアル・ソシエダードが「左太ももを痛めたが日本代表に合流する」と異例の発表を行った。
森保ジャパンの多くは海外組だが、その中でも主力を張る選手については所属クラブがアジア杯招集には難色を示していた。特にレアル・ソシエダードは露骨で、イマノル監督は「日本代表は決勝まで到達したいと思うが、私はできるだけ早く敗退すること願っている」などと笑いながらコメントしていたほどだ。
そもそもアジア杯は国際Aマッチデーで日本サッカー協会(JFA)が招集できる権利を持つ。
「これは国際サッカー連盟(FIFA)が設定したルールで、たとえソシエダ側が拒否しても、JFA側には7試合を上限に強制的に招集できる権利があるんです」(サッカー担当記者)
左ふとももの故障についても軽傷という情報がある。サッカーマスコミでは「久保の負傷は森保ジャパンに“大打撃”!」という見出しが躍ったが、「そんなことはありえません」と一蹴するのは日本代表のベテラン記者だ。
「アジア杯の1次リーグはベトナム、イラク、インドネシアと対戦します。レベル的に考えても、久保ばかりではなく三笘薫、冨安健洋との選手の主力を無理して起用する必要性は全くありません」
もうひとつ、森保一監督が定める「チーム序列」で久保はいまだ「1軍」扱いの主力ではない。アジア杯に向け久保への期待を聞かれた森保監督は「一言でいえばチームを勝たせられる存在感を放って欲しい」とした上で「普段(チームで)やっていることを代表、チームのために発揮することを期待したい」とゲキを飛ばした。所属クラブでの評価とは真逆で、日本代表においてはケガがどうのと言っていられない立場なのである。
(小田龍司)