スポーツ

【森保ジャパン】主力不在のカナダ戦快勝でも課題は「引いて守る相手」の攻略

 5連勝で22得点。昨年のカタールW杯で、カウンターでしか点が取れなかった日本が、見違えるような得点力を見せている。

 エルサルバドル戦(6-0)、ペルー戦(4-1)とホームで連勝し、9月の欧州遠征ではドイツ戦(4-1)、トルコ戦(4-2)でも快勝。

 その勢いのまま10月のホーム2連戦のカナダ戦を迎える予定だった。ところが森保ジャパンの常連でもある鎌田大地、堂安律がコンディションの問題で選出外。さらに三笘薫が体調不良で不参加。前田大然も怪我で辞退。攻撃陣が大幅に入れ替わることになった。またDFの伊藤洋輝も腰の張りを訴え、試合に出られる状態ではなくカナダ戦後離脱。

 以前の日本代表なら、三笘、鎌田という攻撃の核が抜けただけで、コンビネーションが合わずにミスを連発して自滅することが多かった。それだけレギュラー組とサブ組のレベルの差があった。

 ところがカナダ戦、注目されたのはエース・三笘が抜けた穴。先発したのは中村敬斗だったが、浅野拓磨のアシストで2点目を決め、これで代表4試合で4得点。三笘とはプレースタイルが違うが、得点力の高さがあり三笘不在を感じさせなかった。

 また、鎌田の代わりに先発した代表復帰の南野拓実は、まずまずのデキといったところか。それでも、層が厚い2列目に南野が復帰したことでより競争が激しくなるのは事実。結果は主力選手がいないことを感じさせないまま4-1の快勝。

 また左サイドバックにも、カタールW杯のメンバーに選ばれながらケガで辞退した中山雄太が復帰するなど、全体的な選手層は厚くなっている。

 しかし、この5試合を振り返ってみると、アウェーのドイツ戦以外は、FIFAランキングでも格下の相手。負けられないというよりも、勝たなければいけない相手だった。しかも、すべての試合で日本先制している。親善試合だから、先制すれば相手は攻めてくる。攻めて来てくれれば日本の得意なカウンターが決まる。それも日本国内での試合となれば、相手がどこまで本気で戦ってくれるのかは試合をしてみないとわからない。そんなことを考えると評価が難しい。それでも、5試合で22得点という数字は評価するべきだ。

 ただ、来月11月から始まるW杯アジア2次予選と、来年1月カタールで開かれるアジアカップは真剣勝負の公式戦。日本と対戦する相手は守りを固めてカウンターを狙ってくる。

 つまり、カタールW杯での課題が持ち上がる。日本はドイツ、スペインに勝ったが、コスタリカに負けた。引いて守る相手をどう崩すのか。その課題を克服できるかどうか。その答えは、これから行われるアジア勢との試合でわかる。

 ただ、今の森保ジャパンの試合を観ていると、それは心配というよりも、どう克服するのか楽しみの方が大きい。

(渡辺達也)

1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップアジア予選、アジアカップなど数多くの大会を取材してきた。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
エスコンフィールドに「駐車場確保が無理すぎる」新たな問題発覚!試合以外のイベントでも恨み節
2
これも「ラヴィット!」効果…TBS田村真子アナ「中日×巨人で始球式」に続く「次に登板するアナウンサー」
3
日本人に大打撃!タイ政府「外国人締め出し」で長期滞在とビザ取得が困難に…そして口座凍結まで
4
ヤクルト・村上宗隆「上半身のコンディション不良」って何?「ポスティング移籍金」に影響するからと…
5
【NHK朝ドラ】今田美桜と河合優実の「見事なあんぱん」が弾む出色CMがコレだ!