年末年始を最大で10連休した人もついに仕事始めを迎え、ここから切り替えなければならないのに「モヤモヤして業務に集中できない」「家から出るのが億劫で会社に行きたくない」といった憂鬱な気持ちになってはいないだろうか。もしかしたら、それは「正月病」かもしれない。
「正月病は正式な病名ではありませんが、正月休みが明けたこの時期に気分が落ち込みやすくなる人も多く、『年末年始病』や『新年うつ』などとも言われます。もともと冬場は日照時間が短くなることから、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが減少し、うつ病を発症しやすい傾向にあります。そこへクリスマスや正月旅行、初詣など年末年始の様々なイベントを終えた虚脱感が加わり、仕事始めを迎えたのにモチベーションが上がらなくなってしまうのです」(医療ライター)
特に今回は年明けから能登半島地震や羽田事故、北九州市小倉で起きた大規模火災など暗いニュースが続いていることから、精神的に落ち込みやすい状況にあるという。強い倦怠感を感じる他にも、ご飯を普段よりも食べすぎてしまう、急激な眠気が襲うといった症状がある人も、もしかしたら正月病になっているかもしれない。
「憂鬱な気持ちも仕事をしていればそのうち治るだろうと思われるかもしれませんが、1週間、2週間経っても状態が改善せず、うつ病や適応障害、精神疾患などになってしまう場合もあります。今、少しでも精神に不調を感じている人は、まずはしっかりと太陽の光を浴びましょう。寒い時期は部屋を出るのが億劫になりますが、朝日に当たることで体内リズムやホルモンバランスを整えることができます。あとは、基本的なことですが規則正しい生活をして、バランスの良い食事と軽い運動を取り入れると正月病から抜け出しやすくなります」(前出・医療ライター)
さらに、次の連休の旅行の計画などを立てるのも、ポジティブな気分になるのに効果的だという。
(小林洋三)