麒麟の川島明がMCを務めるTBS系朝のバラエティ生番組「ラヴィット!」を機に、お笑いコンビ「相席スタート」の山添寛の仕事が増えた。視聴者プレゼントのためのキーワードで、「ラヴィット涙の最終回」など誤解を招くフレーズを連発し、毎回Xでトレンド入り。ネットニュースの常連になったことで、芸人階級を上げた。
世に出たきっかけは、借金を重ねても悪びれる素振りを見せない図々しさ。ややイケメンにして、借金を冷静かつ丁寧に正当化するため、「クズ紳士」というニックネームが付けられた。やっていることはクズそのもの。相方の山崎ケイに約4年間で総額400万円も借金して、昨年に最後の10万円を返済して完済…。したはずだったが、昨年の段階で「追徴」している。
「ケイからの『絆』に終わりが見えると、吉本興業が所属芸人に融資するよしもとファイナンスから借り入れをしました。ちなみに、山添さんは借金を絆と呼んでいます」(エンタメ誌ライター)
信頼できる芸人には、今も絆を育んでいる。マヂカルラブリーの村上には150万円、さらば青春の光の森田哲矢には200万円の返済をあえて残している。自分より明らかに稼いでいる森田には、巧妙なテクニックを用いているという。
「LINEで『明日から韓国に行くので金を貸してもらえないですか?』と送るのです。森田は、現地でカジノにふけるお金がほしいのだろうと予想して『100万でええか』と返すと、『150は?』と案の定、増額の提案。森田はさらに気をきかせて『150ってことはおまえ200やろ』と返すと、『お願いします』という返事だったそう。結果、その韓国旅行で200万円の借り入れ額になったとか」(前出・エンタメ誌ライター)
村上からは30万円、50万円、30万円と刻んで借りた。累計150万円まで行ったところで、次の週に一気に130万円を返済。返す意思があることを示してみせたが、怖いのはそんな高額を一括返済された村上のほう。入金のルートを知らされていないため、信頼と恐怖がないまぜのままだという。
山添は昨年4月期に、冠番組「スーパー山添大作戦」(テレビ朝日系)がスタート。テレ朝の深夜バラエティ枠「バラバラ大作戦」の1番組で、この枠は視聴者投票で下位になれば打ち切られる。そんな条件下で年を越して、首の皮がつながった。収入は確実に上がっている。それでも、借入額は微減にとどまる。「令和の借金王」は軒昂だ。
(北村ともこ)