フジテレビで2001年から16年まで放送されたスポーツニュース番組「すぽると!」が、今年3月末から8年ぶりに復活することが決まった。一時代を築いた番組にすがる理由を探ると、何とも残念すぎる事情が露わになってくる‥‥。
「番組はイタリア語のスポーツを意味する語源から命名されました。平日、土日祝全曜日で編成された帯番組で、プロ野球だけでなくメジャーリーグから海外サッカー、五輪競技にもスポットを当てて放送。地上波で長年続いて、現在はCS放送に移行した『プロ野球ニュース』の後継番組として、スタート当初はイメチェンを図ろうと必死でした」(フジテレビ関係者)
15年続いた番組をわざわざ終わらせたのにはどんな理由があったのか。
「テレビ不況による経費削減のあおりで、単独番組では維持できなくなったのです。16年から18年までの2年間は『スポーツLIFE HERO’S』、その後は現在も放送している『S‐PARK』で、いずれも土日限定でオンエアしてきた。今回の『すぽると!』復活について、表向き系列局には、7月26日開幕のパリ五輪でスポーツニュースの需要が高まることへの対応だと、昨年12月、説明をしています」(前出・フジ関係者)
しかし、複数の系列局関係者に言わせると、もっと切実な理由があるというのだ。
「『すぽると!』が終わってからというもの、アスリートや競技団体関係者からは『番組名戻さないの!?』と多くのツッコミが入ってきていたのです。その1人には、令和の三冠王でフジサンケイグループの身内でもあるヤクルトの4番・村上宗隆(23)までがいた。スポーツを密接にサポートしてきたイメージからか、競技団体によってはいまだに〝『すぽると!』の取材ならお受けします〟との返答をするところもある。制作スタッフの間では今でも〝『すぽると!』枠へのニュース出稿ね〟とのやり取りがあるくらいですから、後任番組の認知度があまりにも低すぎたのです。結果、社外からの声を認めたフジテレビ上層部が番組復活を指示しました」(ある系列局関係者)
一方、問題はまだ残っている。番組の顔となりうる人材がいないというのだ。
「『S‐PARK』では22年4月から本格的なスポーツ取材未経験だった佐久間みなみアナ(26)をメインキャスターに大抜擢しましたが、残念ながら今ひとつブレイクできていません。スタッフの間で『(以前に担当していた)宮司愛海、鈴木唯と比べても地味さが目立って華がない』との声が聞かれるほどです。新番組のキャスティングは局内でも極秘情報で、まだ末端のスタッフには漏れ伝わっていませんが、出演者の選定も看板番組復活の成否に影響するでしょう」(前出・フジ関係者)
ちなみに、春の改編時はまだ〝「S‐PARK」枠〟の土日のみの放送だという‥‥。