ソフトバンクホークスの球春到来は、波乱を予感させる大雨だった。宮崎県でキャンプインを迎えたが、荒れた天気でまさかの室内練習場スタート。
こうした中、西武ライオンズからゴタゴタのあげくに加入した山川穂高は、なぜかチームバスより早く、午前8時頃にコソコソと球場に到着。午後2時頃には肩を丸めて早々に球場をあとにする、ひっそり行動で報道陣やファンを驚かせた。1月31日に宮崎空港で行われた歓迎セレモニーでも、4列目でひっそりと佇み、存在感を消していた。
「人目を引くようなことを避けるように、と球団筋から圧をかけられているみたいです。山川がいることで、ソフトバンクグループ全体のイメージダウンになりかねませんから。そのあたりは山川も空気を読んでいますよ」(在福岡メディア関係者)
相反するように活気がたぎっていたのが、巨人からトレード移籍してきたアダム・ウォーカーである。
「巨人でよほどストレスが溜まっていたのか、パ・リーグのノビノビした環境に嬉しそうです。巨人では『アレはダメ、コレはダメ』『守備を改善しろ』『アレをやれ』『投げ方を直せ』と言われまくり、マジメなウォーカーは参っていました。とはいえ、厳しかった巨人での教育はムダではなく、今につながっています。技術が花開こうとしていますよ」(スポーツライター)
一塁には中村晃がいて、外野には近藤健介や柳田悠岐、周東右京、柳町達らがひしめく豪華メンバー。山川、ウォーカー双方ともに守備がイマイチであることから、指名打者としての出場が多くなると予想される。DHをめぐるライバル関係になりそうな、移籍組2人。はたしてどちらに軍配が上がるのだろうか。
(田中実)