アジア人初であり、ボクシング史上2人目の2階級4団体の王座統一を達成した「モンスター」といえば、井上尚弥だ。
そしてキックボクシングから転身、格闘技成績通算45戦無敗を誇る「神童」が那須川天心。
今や、日本のボクシング人気を牽引する象徴的なボクサーと呼んでも過言ではない2人を、かつての剣豪にたとえた人物がいる。プロレス団体UWFのカリスマと呼ばれ、総合格闘技団体リングスのCEOを務めた前田日明氏だ。
前田氏はフリーアナ・田中大貴のYouTubeチャンネル〈田中大貴アスリートチャンネル【アスチャン!】〉で、
「那須川天心は天才です。動きのスピードが違うという話じゃないんですよ。次元が違うんですよ、次元が。(中略)自分らは1倍速なのに、天心は5倍速ぐらいで生きてる」
まずは那須川を絶賛すると、さらに続けた。
「井上の天才さと天心の天才さは、ちょっと種類が違うんですよね。優劣の問題じゃなくて。俺は井上君とか天心君を見てて思うのは、昔の剣豪と言われる人たちというのは、こういう感じだったんだろうなと。伊東一刀斎、宮本武蔵、柳生十兵衛が転生してきたんかな、みたいな。それぐらいの感じで考えないとさ、話の辻褄が合わない」
伊東一刀斎は57人を真剣で切り伏せ、62人を木刀で打ちのめしたとされる。宿敵・佐々木小次郎を倒したことでも有名な宮本武蔵とともに、生涯無敗を誇る。
柳生十兵衛(柳生三厳)は、江戸時代に将軍家兵法指南を務めた柳生宗矩の子として知られ、いずれ優るとも劣らぬ剣豪である。井上、那須川ともに、偉人がごとく無敗をどこまで続けるか。
(所ひで/ユーチューブライター)