「ガード低いよ。もっと上げなきゃダメだよね。やっぱり一番は攻撃じゃないし、いかに当てるかじゃない。いかに(パンチを)もらわないかが大事、ボクシングは」
こう言って持論を力説するのはボクシング元WBC世界フライ級王者・内藤大助氏だ。自身のYouTubeチャンネル〈内藤大助のチャレンジします!〉で論評したのは、辰吉丈一郎の次男・寿以輝の試合ぶりだった。
1月23日、大阪府立体育館第一競技場で日本バンタム級10位の与那覇勇気と対戦し、2-0で判定勝ち。内藤氏は「一番はディフェンス」だと指摘したのである。
ボクシング界のカリスマの次男として注目を浴びる寿以輝のプロ戦績は16戦15勝(10KO)1分。無敗を守っているが、内藤氏の評価は厳しかった。内藤氏はさらにこんな告白も。
「昔の日本のボクシングは酷かったんだよ。『攻めろ、手を出せ』しか言わなかったからね。そうじゃないんだよね。まず(パンチを)もらわないことを前提に戦わなきゃダメ。どんなに有利であっても、ボクシングって1発でひっくり返っちゃうから」
昨今の一発大逆転劇といえば昨年10月8日にイギリスで開催されたWBA世界フェザー級タイトルマッチだろうか。王者リー・ウッド(イギリス)がジョシュ・ウォーリントン(イギリス)に攻め込まれ、劣勢の試合展開に。しかし7ラウンド終盤の右フックが起死回生の一撃となり、そこから連打でダウンを奪うと、レフリーが試合を止めてTKO勝ちした。
寿以輝の今後の戦いぶりと課題克服に注目である。
(所ひで/ユーチューブライター)