「減量はキツかったんでしょうから、地獄の減量から解放されて、逆に体重上げたことによるデメリットっていうのは当然、ボクシングにはあるんですけど、それを上回るメリットの方が多かったということでしょうね」
元WBO世界フライ級と元WBO世界スーパーフライ級の2階級世界王者・中谷潤人が2月24日、WBC世界バンタム級王者アレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に左ストレートの一撃を見舞ってダウンを奪うと、直後のラッシュで見事に6ラウンドTKO勝利。バンタム級に階級を上げた初戦で3階級制覇を成し遂げ、戦績を27試合27勝(20KO)無敗とした。
冒頭のコメントは、元世界2階級制覇王者の畑山隆則氏の見解であり、YouTubeチャンネル〈渡嘉敷勝男&竹原慎二&畑山隆則ぶっちゃけチャンネル〉で、この試合の中谷を冷静に分析したものだった。「井上尚弥選手に匹敵する」として、史上2人目となる2階級4団体統一王者を引き合いに出しつつ、称賛している。
サンティアゴは世界5階級制覇のノニト・ドネア(フィリピン)を昨年7月29日に撃破して王者になったツワモノだった。中谷にとって過去最強の相手と目されていたのだが、結果はワンサイドゲームとなった。
実は元IBF世界ミニマム級王者、元WBA世界ライトフライ級王者の京口紘人は、1月18日に公開した自身のYouTubeチャンネル〈京口紘人 Hiroto Kyoguchi〉で、この結果をいち早く予想していた。曰く、
「(サンティアゴが)ドネアに勝ってるのはもちろんスゴイけど、この試合のドネアの動きっていうのが、全盛期とはほど遠いような…。俺は(中谷が)KOで勝つと思う。スーパーフライ級でチャンピオンになった時の、アンドリュー・モロニー(オーストラリア)を倒した時のような、センセーショナルなドンピシャなカウンターで、最後は倒すんじゃないかと思うけど」
「ネクストモンスター」の呼び声高い中谷の次戦には俄然、期待が高まるのである。
(所ひで/ユーチューブライター)