昨年大ブレイクしたお笑い芸人に、コットンがいる。きっかけは「キングオブコント2022」準優勝だ。きょんは昨年、ピン芸人として「R-1グランプリ2023」でも準優勝した。
ニホンモニターの調査による「2023ブレイクタレント」では、昼の生バラエティー番組「ぽかぽか」(フジテレビ系)のMC神田愛花に次いで、2位にランクイン。昨年4月からは、コンビで昼の生帯番組「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)に月曜レギュラーとして出演している。
レギュラー番組10本超えを達成したコットンだが、ターニングポイントは改名だった。2021年4月に放送された「しくじり先生 俺みたいになるな!!」(テレビ朝日系)で、かつての「ラフレクラン」からコットンに変更したのだ。改名で活路を見い出す番組企画で、当時AKB48のメンバーだった横山由依が「コットンはファンの方が化粧水みたいな感じになって」と提案。即決して、運気を高めた。
こうした例は珍しくない。「第2の錦鯉」としておじさん人気の一翼を担ったTOKYO COOLも、改名は番組企画によるものだった。2人は2019年まで「全力じじぃ」のコンビ名。くりぃむしちゅー・有田哲平がMCの若手ネタ番組「有田ジェネレーション」(TBS系)で、40代の「リアルじじぃ」がスタイリッシュに生まれ変わった。
有田も改名経験者だ。2001年の「気分は上々。」(TBS系)で、「海砂利水魚」から変更してメディア露出を増やした。この成功体験があるため、コンビ名の変更には肯定的だ。「気分は上々。」では、さまぁ~ずも「バカルディ」から変えている。
千鳥の冠番組「いろはに千鳥」(テレビ埼玉、ほか)では、2019年にダイアンの西澤裕介が「ユースケ」に変えている。ダイアンのその後の大活躍は、今さら言うまでもないだろう。推奨した占い師は翌2020年、「犬の心」を解散後にピン芸人となった押見トランスを「おしみんまる」に変えている。さらに、ほかのコンビ芸人も改名させた。
「5GAPは2021年3月に、コンビ名ではなくそれぞれの芸名を変更しました。ボケの久保田賢治は『クボケン』、ツッコミの秋本智仁は『トモ』。コンビ名はそのままという稀有な例で、5GAPはその年から翌年にかけて、地上波テレビ出演を増やしています」(お笑い関係者)
昨年の「改名キング」コットンに続く芸人は現れるか。
(北村ともこ)