「選手に気を遣わせないようにする」
ミスタープロ野球、巨人・長嶋茂雄終身名誉監督をこう評したのは、昨年まで巨人のヘッドコーチや作戦兼内野守備コーチなどを歴任した、元木大介氏である。
DeNA元監督アレックス・ラミレス氏のYouTubeチャンネル〈【ラミレス公式】ラミちゃんねる〉に登場すると、かつてのミスターの素顔を明かしたのだ。
「基本、グラウンド以外は選手とあまり接しない。ホテルの食事も監督は部屋で、キャンプでも部屋で摂るし、みんなとは一緒に摂らない。(ミスターいわく)『監督がいたら、みんなこっちを見て食べるだろ。だからオレは行かないようにしてる。リラックスして食べてくれ』と」
一方、昨年まで仕えた原辰徳前監督はというと、ミスターとは真逆。
「みんなと一緒に食事をしたい。みんなの顔色を見ながら、何かひと言を言ったりとか、呼んで『一緒にちょっと一杯飲めよ』っていう兄貴分的なことをやってきた。17年間という長い監督生活の中で、若い時は我々が一緒に現役をやってた監督なので、兄貴分的な(スタンスでよかった)。でも今の若い選手はそれを知らないし、スゴい監督にしか見えてないから、逆に緊張してる。監督の考えと若い選手のギャップがちょっと出たかな」
これではプレーにおいて、選手と監督の間にギクシャクした関係が生まれたことだろう。その結果、2年連続Bクラスだったのか…。
では元木氏による、現在の阿部慎之助監督評はどうか。
「見て、あるいは選手の話を聞いている限りは、何も言わなくなった。2軍の監督の時には厳しかった。でも1軍監督になった時に厳しさ、選手の縛りを楽にしてあげたのかな。だから若い選手もいいのかな。今の時代に合ってきたのかな」
阿部監督の時代に即した臨機応変の指揮を見守りたい。
(所ひで/ユーチューブライター)