芸能

宇崎竜童「同じようなものを作るのはつまらない」/テリー伊藤対談(4)

テリー 僕は宇崎さんのことは当然デビューの頃から見ていて、鮮烈に覚えてるんですけど、宇崎さんってずっと進化してるというか、新鮮ですよね。これって何なんですか。

宇崎 ただ、飽きっぽいだけなんじゃないですかね。同じことをずっとやっていられないというか。例えば、これが当たったら、それをずっと続けていけばいいじゃないですか。でも、商売として成り立ったとしても、同じようなものを作るのは自分ではつまらないんですね。つまらなくなると、ちょっと違うところに行きたくなるんです。

テリー それはやっぱり生粋のアーティストだからですよね。5月11日の50周年記念コンサートの後に、横浜関内ホールで「ダウン・タウン・ブギウギ・バンドを振り返る」っていうライブもありますよね。これもやっぱり同じことはやりたくないからですか。

宇崎 関内ホールは、毎年弾き語りをやっていて、今年もまた弾き語りでもいいんですけど、和田(静男)君とやってみたいなと思ったんですね。

テリー いいですねぇ、和田さん。ダウン・タウンのギタリストだ。

宇崎 去年ビルボードライブ大阪で、「和田静男&SCARFACE」っていうバンドと一緒にライブをやったんですけど、すごくお客さんが来たんですよ。ビルボードがビックリするほどチケットも早く売れて。

テリー そりゃあ、そうですよ!

宇崎 なので、せっかくの50周年だから5月11日は阿木燿子プロデュースで東京国際フォーラムで豪華にやらせていただいて、その後で関内ホールで、もう一度、和田君とやりたいなと。そのビルボードライブ大阪の時、出て行っただけで、もうお客さんの反応が全然違ったんで。

テリー 大盛り上がり?

宇崎 ものすごかったです。大阪の知り合いも見に来てくれたんですけど、見終わった後に楽屋まで来て、「何だかよくわかんないけど、よかった」って言うんですよ。「何だかわかんないけど」っていうのが、何て言うのかな、いい音出してるとか、昔の音と同じだとか、そういうことじゃなくて。

テリー わかります。

宇崎 要するに和田と宇崎が2人、いい年こいて、何十年後に再会して、音を出して歌ってるっていうことが、青春時代からずっと見てきてくれたお客さんたちの、何か琴線に触れるのかもしれないですね。

テリー 関内ホールではツナギは着るんですか。

宇崎 ツナギは着ません。

テリー 何で? 着てくださいよ!

宇崎 アハハハハハ。5.11の方は着ますので。

テリー そうですか。じゃあ、楽しみにしてます。それにしても50年か、アッという間ですね。

宇崎 そうですよね。とにかく50周年記念のライブでは、「今まで自分はちゃんとやってきたのかな」という振り返る部分と、「この先どうするのかな」っていう部分、それから「今現在はこうです」っていう部分を、ちゃんと皆さんに、恥ずかしくない形でお見せできるようにしたいと思ってますね。

テリー もちろん今回もプロデュースは阿木さんですよね。

宇崎 もちろん、阿木が全部考えてくれてます。なので、そこは全部お任せして、僕は歌の稽古と、動きの稽古をしておけばいいのかなっていう感じですね(笑)。

◆テリーからひと言

 宇崎さん、ほんとに格好いいよなぁ 今度、白いツナギで2人で写真撮らせてくださいよ。コンサート、楽しみにしてます。

ゲスト:宇崎竜童(うざき・りゅうどう)1946年、東京都出身。1973年、「ダウン・タウン・ブギウギ・バンド」でデビュー。作曲家としても楽曲を提供し、妻・阿木燿子とのコンビでは山口百恵の「横須賀ストーリー」「プレイバックpart2」などを制作。また、ダウン・タウン・ブギウギ・バンド解散後も「竜童組」「宇崎竜童 & RUコネクション with 井上堯之」など多くのバンド活動を展開し、ソロでも活動。2023年にデビュー50周年を迎え、5/11(土)「デビュー50周年イヤーメモリアルコンサート」を東京国際フォーラムCホールにて、5/25(土)には「宇崎竜童50周年記念公演ダウン・タウン・ブギウギ・バンドを振り返る」を横浜関内ホールにて開催。

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