次戦はオーストラリアのランキング1位挑戦者を迎えるとか、その次はサウジアラビアの興行主による高額ファイトマネーの試合になるだとか、「モンスター」をめぐる大きな話題は防衛戦直後から尽きることがない。
世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥は5月6日の防衛戦でルイス・ネリ(メキシコ)を6回TKOに沈めたが、1回にはネリの左フックでまさかのプロ初ダウンを喫した。井上いわく「見えない角度から来たパンチ」だったというが、井上のトレーナーを担当する八重樫東氏(元世界3階級王者)は自身のYouTubeチャンネル〈八重樫東やえちゃんねる~東と書いてアキラです~〉で、次のように論評している。
「尚弥がダウンしたりすると、アンチの方もいるんで『井上の底が見えた』『そこがウイークポイントだった』みたいな話が出てくるとは思うんですけど、そんなの言ってもタラ、レバで、ウイークポイントを突ける選手がこれから出てくるのかといったら出てこないかもしれない。もしかしたら出てくるかもしれないですよ」
では、井上のウイークポイントを突くための「条件」は何か。八重樫氏はが続ける。
「そっちの目線から言うと、ネリのような耐久力があって、尚弥のパンチに怯まず前に出てくる選手。ネリみたいなスタイルをいく選手が、攻略法として出てくるんだろうなと思うんですよね。そこを尚弥は自身のインテリジェンスを使って、さらに上をいくと思うんですけど」
井上が倒されるなら序盤としつつ、「やっぱりネリは強かった」と口にするボクシングOBもいるが…。
ネリ戦をリングサイドで観戦していた次の挑戦者、サム・グッドマンは「ネリみたいなスタイルをいく」選手に変貌し、井上と脅威となりうるかどうか。
(所ひで/ユーチューブライター)