阪神・岡田彰布監督がついに決断だ。5月14日の中日戦、8回裏に致命的なエラーで、好投を続けていた先発・村上頌樹の足を引っ張り、あまりにもったいない逆転負けの原因となった佐藤輝明に怒りの2軍降格を告げた。
「今シーズンは本塁打王を期待された佐藤ですが、打率わずか2割9厘と調子が一向に上がってこない。この日は2安打したものの、ここのところ失策や走塁ミスが目立ちすぎていました。2軍降格の理由は打撃というより守備。そして、野球に取り組む姿勢ですね」(スポーツ紙デスク)
岡田監督は14日の試合後、佐藤について「あれで終わりよ。キャッチボールやからな。普通のプレーやんか」とあきれ返った。打撃はそのうち調子が上がると見ていても、当たり前の守備ができていないことを憂い、決断を下すしかなかったようだ。
「岡田監督は昨年6月にも佐藤を2軍に落としています。この時はスタメン落ちした前日の試合で佐藤の態度を問題視したと報じられました。佐藤は試合前のノックに参加せず、試合中はベンチで声を出すこともなかった。ロッカールームにこもっていたといいます。このふて腐れたように映る態度に対し、2軍落ちが命じられたのです。今回も守備や走塁のミスなど、集中して試合に臨んでいれば防げるミスばかり。それを連発していることで堪忍袋の緒が切れたのでしょう」(スポーツライター)
ちなみに佐藤は昨年、2軍落ちから10日で1軍に復帰すると打棒があっさり復調。9、10月に連続で月間MVPを獲得するなど18年ぶりのリーグ優勝に貢献した。
15日朝、名古屋のチーム宿舎を離れて帰阪した佐藤は、さっそく鳴尾浜で2軍練習に合流。サードのポジションで289本のノックを受けるなど汗を流した。
「佐藤に代わり渡邉諒が1軍昇格しましたが、おそらくサードのスタメンは当面、糸原健斗が務めるのではないでしょうか。とはいえ、佐藤の破壊力は『アレンパ』には欠かせません。毎年こんなことの繰り返しでは首脳陣との不協和音を生みかねませんが、鳴尾浜で顔を洗うつもりでメンタルを鍛え直し、頼もしい姿で戻って来てもらいたい。そして、2軍落ちは二度としないでほしい。ファンも監督もそう願っているはず」(前出・スポーツ紙デスク)
佐藤が再び1軍に昇格するとき、どれほど精悍な顔つきになっているか。そこに注目したい。
(石見剣)