引退から2年、松井秀喜氏(40)に降りかかる定番の質問といえば、「巨人の指導者になるのか」である。だが本人は、意外な意向を持っているという。米スポーツ専門チャンネル・ESPNの「ベースボール・トゥナイト」解説者のロブ・ディブル氏が「その話は私も実際に聞いている」と言うのは、松井氏が「指導者ではなく、“親友”と共同でメジャーリーグ球団のオーナーになる」という驚くべきものだった。米メディア関係者が代弁する。
「ヤンキースは2017年まではジラルディ監督が指揮を執りますが、次の監督は(昨年に引退したOBの)デレク・ジーター氏だと言われてきました。が、そのジーター氏が『僕は監督をやるよりもチームのオーナーになりたい』と話している。その際、松井氏に『共同オーナーになろう』と持ちかける予定です。松井氏とジーター氏は同い年で、前々から一緒に何かやりたいと考えていた。松井氏は『同い年の人間を尊敬したのは初めてで、彼とは一生のつきあいをしたい』と話すほど信頼しています」
今年3月には、東京ドームで野球教室のイベントを2人で開催することにもなっている。共同オーナーに向けての照準は「レイズ」に合わせられているという。メジャー担当記者が、その根拠を説明する。
「ジーターは(レイズ本拠地の)フロリダのタンパに豪邸を持っている。ヤンキースのキャンプ地だったし、フロリダには所得税がありません。ジーターは引退後のこれからは、ニューヨークよりフロリダで過ごすことが多くなる。そして今、レイズは身売りが噂されています。名将マドン監督がカブスに、フリードマンGMはドジャースに引き抜かれたことで、チームはメチャクチャな補強をするとともに、13年の新人王や高額な選手を放出するなど、チームが叩き売り状態になっている。こうした流れはまさに身売りが前提となっているパターンです」
在米スポーツライター・梅田香子氏も、これにうなずくのだ。
「メジャー球団は1人のオーナーではなく共同株主で所有します。2人が組んで投資家グループを作れば、支援しようという企業は集まるでしょう。それこそ、日本企業も出てくると思います。今年中に決まってもおかしくないですね」
支援スポンサーは例えばジーター氏ならナイキ、松井氏ならCM出演しているコマツなどがあげられる。「松井オーナー」は現実のものとなりつつあるのだ。
一方、女子ゴルフ界では、今年の「勢力図」が変わろうとしている。14年の賞金獲得ランキングを見ると、1位から4位までが外国勢。うち1位、3位、4位をアン・ソンジュ、イ・ボミ、申ジエという韓国人プレーヤーが占めており、全員が1億円超え。3人だけで約3億8000万円を「強奪」されているのだ。事実、ここ数年は韓国勢の躍進が目覚ましく、日本人プレーヤーが後塵を拝する構図になっている。「月刊ゴルフレビュー」編集主幹でゴルフジャーナリストの宮崎紘一氏が解説する。
「韓国勢はまず、骨格が違う。体の軸の太さが凄いし、どっしりとしている。そして根底にあるのは『反日』。それが原動力です」
宮崎氏によれば、韓国勢を抑え込むための女子ゴルフ界のキーワードは「長身」と「太め」だという。
「これからはまず、大型選手の時代がやって来ます。車で例えれば、4000ccと1500ccでは排気量がまったく違うでしょう。ショットの正確さは身につけられますが、飛距離は天性のものだから。その意味で、渡辺彩香(21)の飛距離は凄い」
渡辺の身長172センチは、木戸愛や三塚優子と並ぶ、トッププロ最長身。ドライバーの平均飛距離は270ヤードを誇る。プロ3年目の14年にツアー初優勝を果たし、賞金ランキング11位に躍り出た(13年は46位)急成長株だ。