新潟競馬場は左回りで直線が長い。外回りの芝は658.7メートルで、日本で最も長い。ダートの直線353.9メートルは、日本で3番目の長さだ。各馬にとってこのコースの得手不得手はあるはずだが、新参者にその加減がわかるはずもない。
予約した4コーナー寄りのアイビススタンドB指定席からはゴールが遠く、4コーナーが遠くに見えている。新潟競馬場は左右の幅が、これまで見たことがないくらい距離がある。直線1000メートルコースがあるくらいだから、当然なのかもしれないが。
5月18日、初の新潟競馬場は新幹線が遅れて、到着はなんと15時前に。ご飯を食べながら急いで馬券を買った、メインの11Rはドボンだった。
残るは12Rの4歳以上1勝クラス、ダート1200メートル、15頭立て、である。馬券の結論は1番人気の②グッドウッドガイに、上位人気ではない⑧グレアミラージュと⑨ファイアネイドも狙って、3頭②⑧⑨の1着から、2着と3着に4頭を加えた幅広いフォーメーション90点を各200円、合計1万8000円とした。
結果は1着②、2着⑦、3着⑥で、3連単②⑦⑥は3万920円。10番人気の⑦はノーマークだった。これもドボン。
ギャンブル場に出かけると、最初はエンジンがかからなくても、何かの加減でスイッチが入ることはよくある。だが、この日はウォーミングアップしたら早くも終了の、スカスカした気分。さすがにこのままでは帰れないと思って、発売していた東京競馬の最終12Rにも手を出してみた。枠連3点を各2000円。だが、これもドボンだ。3戦全敗で、新潟競馬場をあとにした。帰りも再び道に迷い、この日は魔日のようだった。
せっかく遠出して、新潟で何の収穫もないままというのも情けない。繁華街の六日町まで出かけようと思ったが、新潟駅周辺もけっこう賑わっている。「炉ばた」の看板の店があったので入ってみたら、そう銘打っているだけで、ごく普通の居酒屋だった。最後まで調子が狂った。のどぐろ、柏崎の岩もずく酢、あら汁を地酒の真野鶴、緑川でやって、引き上げた。
ちなみに、競馬場に滞在したのは1時間半ほど。滞在時間では、これまでの旅打ちの最短記録だ。
散々な1日のあれやこれやを払拭するのは、翌日のオークス、競輪のGⅢ・函館記念でのリベンジしかあるまい。
というわけで5月19日、東京競馬場で行われたオークスは、データ的にも人気上位馬で決まりそうな気配。人気馬から人気薄に手を広げるか、5番人気くらいまでに絞って厚くまとめるかのどちらかだろう。
結論は前者。1番人気の⑦ステレンボッシュから3連単は2、3着に10頭のフォーメーション90点。結果は1着2番人気の⑫チェルヴィニア、2着が⑦、3着は3番人気の⑭ライトバックだった。まさに人気上位馬の決着になった。馬券はドボンだ。前日からこれで4連敗を喫したことになる。
では、と…最後はナイターで行われる函館記念の決勝を。発走は20時35分だ。
ゴールデンウイーク明けの5月7日に函館に出かけ、主催者の函館市競輪事業部で話を聞き、夕刊紙に担当部長のトップインタビューを掲載した。競馬と違って、こちらは4日間走るので、選手の状態とコンデションをチェックできる。
というわけで、12R決勝である。
①佐藤慎太郎47福島78期
②松井 宏佑31神奈113期
③小倉 竜二48徳島77期
④三谷 竜生36奈良101期
⑤郡司 浩平33神奈99期
⑥棚橋 勉43岡山96期
⑦東口 善朋44和歌85期
⑧岩津 裕介42岡山87期
⑨古性 優作33大阪100期
このレースは古性―三谷―東口の近畿ライン、松井―郡司の神奈川ラインの勝負だろう。絞るなら古性か郡司から買えばいいが、それでは配当的に物足りない。そこで1、2着②④⑤⑨、3着に①⑦を加えたフォーメーション48点を各300円で、合計1万4400円とした。
結果はどうなったか。古性、松井、3着に東口が入って、3連単⑨②⑦は3万1500円。ようやく9万4500円の払い戻しである。
最後の競輪の的中で競馬の負けは帳消しとなり、収支は3万5000円のプラスになった。新潟の恨みを函館で晴らした、週末の2日間となったのである。
(峯田淳/コラムニスト)