サッカー元日本代表FWで、柏レイソルやドイツのボルシアMGなどで活躍した大津祐樹氏が、鈴木啓太氏のYouTubeチャンネルに出演し、自身のサッカー人生を振り返った。図らずもそこで明らかになったのは、鹿島アントラーズのスカウト陣の「見る目のなさ」である。
小学生の時からトップクラスにいた大津氏は、鹿島アントラーズ・ジュニアユースを目指していた。鹿島のジュニアユースは、鹿島を中心とした本家のチームと、日立を中心とした「ノルテ」、つくばの「つくば」という3チームがあるが、大津氏が入ったのは「ノルテ」。
「鹿島のジュニアは本家が鹿島にありまして、僕が入った『ノルテ』は格落ちする。僕は本家の鹿島ジュニアユースも受けて、しっかり落ちています。落ちて2個目でひっかかった感じ」
小学生から中学生になる時に涙を飲んだ大津氏だが、高校生になる時も悲劇は続いた。続けて明かすには、
「中学校の時点では茨城のトップの方にいまして、『ユースに行けるから進路を決めなくていいぞ』と言われていた。高校のサッカー部からも誘われていたけど、鹿島のユースに行くからと断っていた」
ところが、鹿島のユースのセレクションで落とされてしまう。その理由を大津氏は、
「ユースに上がれなかった理由は、小さいから。中学3年生の夏の時点で150から160センチないぐらい。親は大きいから絶対に大きくなると、ジュニアユースの監督はプレゼンしてくれたみたいなんですけど、いや小さいからダメ、みたいな」
これを聞いた鈴木氏は、
「鹿島ユースのスカウトの方、コーチ、監督、残念でしたね」
と、見る目のなさを当てこすった。
小さいという理由だけでユースに行けなかった少年は、高校卒業後に柏レイソルに入団。欧州でもプレーし、U-22日本代表としてロンドン五輪出場とベスト4に貢献した。その活躍を鹿島ユースのスタッフは、どんな思いで見ていたのだろうか。
(鈴木誠)