自衛官時代の体験を生かした独特の芸風で人気のやす子。好感度が高い彼女のイメージが根底から覆されるような過去の言動を、5月30日発売の「週刊文春」が報じている。「週刊文春」が報じている。やす子の自衛官時代の1期後輩にあたる元自衛官の女性X子さんが、やす子のパワハラを告発したのだ。
2018年4月に、自衛官候補生として陸上自衛隊に入隊したX子さんは、同年7月に後期研修のため、やす子が所属している京都府宇治市の大久保駐屯地に移ったという。
研修を終えたX子さんは同年10月に整備隊へと配属され、大久保駐屯地の女子隊舎の4人部屋で生活していたが、その10月中旬のある夜に事件は起こった。
就寝直前の時間帯にやす子が突然、X子さんたちがいる部屋に乱入してきたのだ。そして「お前ら、マジで邪魔。消えてくれない?」「自衛隊辞めてしまえ!」「消えろ、消えろ、消えろ!」などと罵倒を繰り返す。反論するX子さんにつかみかかると、やす子はかなりの強い力で彼女を押さえつけたという。
そのままX子さんを絞め上げそうになると、慌てたX子さんの同期や先輩がやす子を押さえたというのだが…。
ではなぜ、やす子が突然、後輩に対しパワハラまがいの指導で恐怖を与えたのか。どうやら、普段から先輩の言うことを聞かないなど、評判が芳しくなかったX子さんを指導してくれと、なんとX子さんと同部屋の、やす子の同期が依頼したのだと。
火のないところに煙は立たぬだが、やす子の襲撃にショックを受けたX子さんは実家に戻り、「うつ病状態」と診断されると、翌年1月には自衛官を辞めたという。
「週刊文春」の取材に対し、やす子の所属事務所は「暴力をふるったのはやす子ではない」など、一旦は否定。しかしその後、X子さんと同部屋だったA子さんから「先に手を出したのは安井(やす子の本名)さんです」という証言が出ると、今度はやす子本人が、「後輩への指導を頼まれ、注意をしに行きましたが、配慮に欠けた行動をしてしまい、嫌な気持ちにさせてしまったことがあったのであれば、大変申し訳なく思っています。自分自身を振り返り、より思いやりを持って行動していきたいと思います」と、事務所を通じて答えたというのだ。芸能記者が話す。
「ちょっとしたハラスメントが告発される時代ですが、自衛隊は現在でも上下関係がとても厳しい組織。とはいえ、やす子がやった襲撃行為は許されるものではありません。しかし、やす子は家庭環境に恵まれず、自ら児童養護施設に保護を求めるような少女時代を過ごし、高校時代にはイジメの対象にされていたことは有名です。ですから、被害者側の気持ちがわかる人と言っていいでしょう。それだけに余計、自衛隊の厳しい上下関係の中、規律に対する意識が度を越えてしまった可能性は否めませんが…」
だが、今回の「文春砲」を受けても、やす子をあからさまに批判する声は出ていない。文春側も拍子抜けのはずだが、それが出演番組で常に爪痕を残してきた好感度の成せる業か、はたまた今後、何らかの影響が出てくるのか。もう少しの間、注視していきたい。
(石見剣)