久々の「しぶこスマイル」全開だった。アメリカ女子ゴルフツアーのメジャー大会「全米女子オープン」で2位に入った渋野日向子が、いよいよ完全復活へと進んでいるのだ。
オレンジ色のゴルフウェアに白の超ミニで現れた決勝ラウンドは、2打差の4位で出て2バーディー、4ボギーの72で回り、通算1アンダーとして、堂々の準優勝。
「正直、びっくり。新しい章がスタートできるという感覚。すごく前向き」
そう言って喜びを爆発させたのだった。
昨年はポイントランク83位でシード権を喪失。今シーズンは9戦で6度の予選落ちと、絶不調が続いた。それがメジャー大会での急上昇。何があったのかといえば、
「近年、スイング改造でスイングのフォローをタテに抜くようになってからショットが散ってしまい、その上、パターも大苦戦していました。スパッと踏ん切りをつけてゴルフを楽しみ始めましたね。超ミニのウエアにもその気持ちが出ていました。左手指のケガの影響がなくなってきたこともプラスです」(ゴルフ関係者)
2位になったことで、賞金129万6000ドル(約2億円)を獲得した。突然、20203年12月から辻村明志プロコーチに師事して周囲を驚かせたが、いい方に転がった。ゴルフ関係者が続ける。
「ドロー系のショットを徹底的に打ち、理想の軌道に乗せられるようになってきました。素振りを見ても、明らかに以前とは違ったものが出来上がっています。大会前にクラブを柔らかいシャフトに入れ替えたことが、奏功しましたね」
6月3日に渋野が更新したインスタグラムには、こう綴られていた。
〈たくさん悩んで もがき続けて少しだけ光が見えてきてなんだか笑顔が増えてきた気がするような〉
しぶこスマイルの継続が予感されるのだ。
(渡辺優)