ソフトバンクホークスの山川穂高が、大不振に陥っている。5月22日の楽天イーグルス戦で12号が出てから100打席以上、1カ月以上も本塁打が出ていない。交流戦は打率2割3厘、0本塁打、3打点に終わる散々な成績だった。リーグ戦再開前の6月17、18日の2日間は気分転換のため郷里の沖縄へ向かい、泡盛を飲んで完全休養に充てたというが、その効果は現れていない。球界OBはその原因を、次のように分析した。
「本塁打を欲しがり、大振りが目立っています。ストレートに強い打者ですが、150キロ前後の球に振り遅れ、ファウルや空振りの場面が増えています。変化球にタイミングが合っていないので、ボテボテの内野ゴロばかり。昨シーズン、スキャンダル謹慎で、1年間フルに戦えなかったことが影響していますね」
昨シーズン途中、女性絡みの不祥事を起こし、西武からは公式戦出場停止処分が下された。1軍出場は17試合にとどまり、処分継続中にFA宣言してソフトバンクに移籍した。今シーズンの西武戦では山川が打席に入るたびに、ブーイングが鳴り響いている。
6月21日の西武ホールディングス株主総会では山川の不祥事が蒸し返され、複数の質問が飛んだ。福岡スポーツメディア関係者が明かす。
「山川は気にしないように振る舞っていますが、ブーイングを浴びてジワリとジワリと気持ちを擦り減らしています。豪快に見えて、実は繊細で悩みやすい性格。考えすぎてしまっている。積もりに積もったものが、心と体を蝕んでいますね」
幸いにして、チームは近藤健介や周東佑京、今宮健太、栗原陵矢らの活躍で、山川の不振が霞むほどに、首位を爆走中。ブーイングはいつまで続くのか。
(渡辺優)