梅雨前線や台風による暖湿気の影響で、記録的な豪雨に襲われている。7月25日には山形県に「大雨特別警報」が発表され、死者が出る被害に見舞われた。西日本と東日本では危険な暑さが観測され、今年も猛暑への警戒が必要とされる。
こうした過ごしにくい天候が続く中、家にいる時間が増えると気になるのが、害虫の発生だ。特に雨と猛暑が重なる今の季節は、家の中に虫が増えるのだと、害虫駆除サービス業者は言う。
「この時期、特に依頼が多いのがゴキブリ駆除です。猛暑の影響で外にいるゴキブリが家の中に入り込み、普段から対策をしている家でも増加しています。その主な原因は、ベランダに設置されているエアコンの排水パイプです。ここからゴキブリが侵入する確率が最も高いので、パイプを防ぐ必要があります。洗濯ネットなど、目が細かくて水が流れるカバーをゴムでくくりつけるだけでも効果がありますね」
同様に、エアコンのパイプを通すスリーブ穴からも、害虫が侵入するおそれがある。隙間がある場合は、テープなどで簡易的に防ぐことが効果的だ。
さらに最近、流行りのDIYが、外部からの害虫を引き寄せる原因になることがあるという。前出の害虫駆除サービス業者が、実情を明かす。
「ベランダのコンクリートの上に簡易的なウッドテラスなどを設置している家庭をよく見かけますが、実はこれが虫の住処になりやすい。特に雨の多い時期はダンゴムシやナメクジなどにとって、ウッドデッキの下が絶好の隠れ家となります。そこで卵を産み、さらに虫が増えるのです。コンクリートのベランダは無機質に見えるかもしれませんが、雨水が流れやすく、虫が寄りつかないようになっているのです」
ところで近年のゴキブリは生命力が強く、市販の殺虫スプレーや対策グッズでは完全に駆除できないことがある。特に今の時期から秋の初めにかけては、
「部屋の中の対策よりも、外部からの侵入を防ぐことが重要です」(前出・害虫駆除サービス業者)
肝に銘じつつ、自宅をチェックしたい。