8%になってから買うべき商品はまだまだ存在する。
冬季五輪開幕も重なり、激化しているテレビ商戦を横目に、あるエコノミストはこう解説する。
「液晶テレビのパネルは、生産調整が難しいので、需要を見込んだ時に大量生産するのです。その生産システムが原因で、エコポイント終了後に余った商品が市場に残り、結果、一気に値崩れを起こしました。今回も同じ現象が起こることが予想されているので、4月以降に値崩れを起こす可能性が高いのです」
また、特に夏に需要が高まるエアコンも消費税増税後に、価格下落が予想されている商品だという。
「エアコンは夏が始まる前が需要期です。つまり、4月はモデルチェンジの直前なのです。エアコンには設置工事が必要なので、ネットで買うよりも量販店などで買う消費者が多い。増税後は消費が冷え込むので、量販店は全般的に値引きしてでも売りたいと思っている。ましてや需要期を過ぎ、新型が出る直前のエアコンは店にとって大きく値引きしやすい商品と言えるでしょう」(前出・エコノミスト)
また、スマートフォンも価格下落の可能性が高い商品の一つだ。総務省の情報通信白書によれば、13年には49.5%の普及率というスマホ。日本で人気の「iPhone」などが値崩れするとは考えにくいのだが‥‥。
「アンドロイドのスマホが狙い目です。スマホはある程度、進化してしまっていますので、型が1世代くらい古くても性能はほとんど変わりません。また、電池のもちや不良品の有無など評価も出そろうので、選びやすくもなります。1年に2回ほどモデルチェンジをするので、春のモデルチェンジの時に1つ前の安くなっているものを買えば、増税前より安くなります」(前出・エコノミスト)
同じことは、もちろんパソコンにも当てはまるので増税前に駆け込み購入する必要はないと言えよう。
荻原氏が続ける。
「何でもそうなのですが、製品はどんどん性能がよくなり、安くなっています。冷蔵庫なども10年前に比べれば格段に性能が上昇し、安くなっています。だから消費税で買い焦る必要はないのです。買うのであれば、型落ちや店頭展示品などを狙うといいでしょう。型落ちで店頭展示品が3分の1程度の価格になることもあります。そういうものを狙ったほうが賢い買い方と言えるでしょう」
安い買い物の手助けになるのは、やはり情報だ。現在、ネットにはさまざまな価格比較サイトがあり、自分に必要な性能の商品をより安く買うこともできる。また、日用品に関しても、やり方しだいでは安く買うこともできるというのだ。