プロ野球を統括する日本野球機構から、今季のセ・リーグの試合日程追加が発表された。9月25日以降に追加される11試合と予備日が明らかになった。ところが、これが一部の球団に有利になるような日程だとして、ファンの間で物議を醸しているのだ。
問題視されているのは、9月25日から29日にかけての、マツダスタジアムでの5連戦。広島はヤクルト2連戦後、阪神、巨人、中日と順繰りに対戦する予定になっている。広島にとっては他球場へ移動することなく、地元でじっくりと腰を据えて戦うことができる日程だ。
一方でスケジュールが厳しいのは巨人だ。9月27日に東京ドームでの中日戦を終えると、広島との「1戦」のためにマツダスタジアムに移動。翌日は神宮でヤクルト戦があるため、トンボ返りで東京に戻らなければならない。
広島は4月から7月にかけて、マツダスタジアムでの降雨によるノーゲームや試合中止が5試合あり、その分が9月に振り分けられたことになる。他球団のファンは、これに不公平感を抱かずにはいられないようで…。
昨年は阪神が2位の広島に11.5ゲーム差を付けて、9月14日に早々と優勝を決めた。だが今季はここまで大混戦が続いており、場合によっては優勝争いが9月下旬から10月までもつれる可能性がある。
広島は9月に25試合が予定されているが、そのうちマツダスタジアムでは16試合。一方、巨人は21試合中、東京ドームではわずか8試合だけで地方遠征が続く。
日程調整による移動の負担や連戦の疲労が選手やチームに影響を与えることは決して珍しくないが、ドーム球場ではない以上、天候不良の責任を広島に求めるのは筋違いだ。
Xでは日程追加発表以降、「広島東洋」がトレンド入りしているが、それだけ関心を持たれるのは、最後まで優勝争いがもつれると予想されるからだろう。
9月末のマツダスタジアム5連戦の時点で、各球団の順位はどうなっているだろうか。
(ケン高田)