札幌記念は、日本の主流血統馬が走りやすいレース。クラシック血統、特にディープインパクトの血を持つ馬、キンカメ×サンデー系の配合馬が続々と好走しています。過去10年でディープインパクト産駒は4勝、2着が3回あります。
【17年】キングカメハメハ産駒が1~3着を独占。6番人気で勝ったサクラアンプルールと、12番人気で2着したナリタハリケーンは、母父もサンデーサイレンス。【18年】出走したサングレーザーとマカヒキがそのまま1、2着でした。
今後はディープの直仔やキンカメ直仔の出走も減るでしょうが、ディープ、キンカメの血を継ぎ、クラシックで実績を残す父や母父を色濃く持つ馬が好走する傾向は続くでしょう。
キンカメの後継種牡馬のドゥラメンテ産駒、ディープの後継種牡馬の中でもクラシックでの活躍馬を続々と出すであろうキズナの産駒。それからクラシック勝ち馬を続々と出し、今年もダービー馬を出したエピファネイア産駒も札幌記念で勝ち馬を出せるでしょう。
定量のGⅡ戦ですから、戦歴の傾向も格が重要。過去5年で馬券になった15頭中13頭が、前走はGⅡより上のクラスを使っていたように、ここを目標に使ってくる格上馬が強いです。
また、芝2000メートルの重賞では、マイル重賞実績馬が走りやすいレースも多いのですが、札幌記念も同様です。1600メートル重賞を勝利した実績馬は、過去10年で複勝率50%、複勝回収率112%。【18年】サングレーザーが1着。19年も2着しています。【20年】ノームコアが1着、ペルシアンナイトが6番人気で2着、ラッキーライラックが3着。【21年】ソダシが1着、ペルシアンナイトが8番人気で3着しています。
ディープ産駒のプログノーシスは前走、安田記念を勝ったロマンチックウォーリアーとクイーンエリザベス2世Cで接戦を演じてクビ差の2着。安田記念勝ち馬と接戦できるということは、マイル指向のレース適性も高いことを示します。
昨年の札幌記念は、やや重の特殊馬場でしたが、マイル指向のレースで強さを見せているので、標準馬場でも高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。
ステラヴェローチェは母父がディープ。前走の安田記念(9着)は前に行きすぎて持ち味を発揮できませんでしたが、今回は追走ペースが緩くなるのでタメて乗れば巻き返すでしょう。
亀谷敬正(かめたに・たかまさ)テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。著書「Mの法則×血統ビーム 誰でも使える血統買いパターン」(オーパーツ・パブリッシング)他多数