新潟2歳Sはダンチヒ、ノーザンテーストを持つ馬が走りやすいレースです。【19年】勝ち馬ウーマンズハートは母母父がダンチヒ系。母父のシャマーダルもダンチヒ系と同じノーザンダンサー系で、ダンチヒ同様、2歳戦から高い能力を発揮する欧州の名血です。【20年】母父ダンチヒ系が1、2着。【21年】2着のアライバルは父がダンチヒ系、3着のオタルエバーは母父がダンチヒ系です。
古くはダンチヒ系のチーフベアハート産駒も相性がよく、04年には産駒のマイネルレコルトが優勝。10年はマイネルラクリマも10人気で2着しています。
ダンチヒを持つ馬が走りやすいレースは、ノーザンテーストを持つ馬も走りやすいのは世界的な血統傾向です。当レースもノーザンテーストを持つ馬が走りやすいのですが、中でも母父ノーザンテーストで、1600メートル以下に適性の高い種牡馬の産駒も好相性です。
その要件を満たす象徴的な種牡馬がダイワメジャー。過去5年で産駒が5頭出走して、19年にペールエールが2着、21年にセリフォスが1着、23年はアスコリピチェーノが1着。それ以前も17年は1、2着していますし、15年はマコトルーメンが8番人気ながら3着に好走し、穴を出しています。
これらの他にも23年、10番人気で2着したショウナンマヌエラは3代母の父がノーザンテーストでした。
ダンチヒの特徴はスプリント戦に強いことですが、戦歴もスプリント指向の馬が走りやすい。短めの距離や小回りなどで速い流れを経験していた馬、もしくは今後、短距離での活躍が見込まれるような馬が恵まれています。
近年、5番人気以下で馬券になった馬の中ではコーディエライト(17年、5番人気2着)とスティルネス(18年、8番人気3着)は1200メートル戦の出走経験がありました。19年、8番人気3着のビッククインバイオは、後に1400メートル戦で3勝を挙げています。
スプリント指向の馬の中でも、末脚も伸ばせるタイプが走りやすいです。過去10年で馬券になった30頭中29頭が前走上がり2位以内をマーク。HPのスマート出馬表(無料)では、上がり順位も掲載されていますので、参照してください。
スターウェーブは父のキングマンがダンチヒ系。前走は芝1400メートル。メンバー中最速の上がりで、戦歴、血統傾向はピッタリです。
亀谷敬正(かめたに・たかまさ)テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。著書「Mの法則×血統ビーム 誰でも使える血統買いパターン」(オーパーツ・パブリッシング)他多数