8月31日から9月1日にかけて放送される「24時間テレビ」(日本テレビ系)に、女優の土屋太鳳が出演する。
番組では今年1月に起きた能登半島地震の復興支援の一環として能登に特設会場を設置し、土屋は現地から生出演する予定だ。
では、土屋が復興支援のシンボルとして出演するのはなぜか。2015年上半期に放送されたNHK連続テレビ小説「まれ」が理由となる。
土屋は能登で生まれ育ったパティシエを目指すヒロイン・津村希(まれ)を当時20歳で好演した。当時、能登地方に長期間滞在して撮影に挑んだことで、彼女にとってかなり思い入れのある土地なのだ。
事実、「まれ」で土屋演じるヒロインが嫁ぐことになる、輪島の漆器店のモデルとなった店舗は1月の震災で崩壊している。この悲劇に土屋は心を傷めていたという。
「ドラマ終了後も交流を続けていたお店が甚大な被害を受けたわけですから、土屋の悲しみはいかばかりだったか。『24時間テレビ』で彼女がどんなことを語るのか、大いに注目されます」(エンタメ誌ライター)
ところで、そんな土屋の出世作となった「まれ」が現在、再放送できなくなっているのだ。「共演者の中に放送に差し障りがある人物がいる」(芸能記者)のが理由だというのだが…。
ドラマで希の同級生の角洋一郎を演じたのは高畑裕太だったが、高畑は2016年に滞在したビジネスホテルの女性従業員に性的暴行を加えたとして逮捕されている(その後、不起訴)。そして所属事務所との契約を解除され、一時的に芸能活動を休止したわけだが(2019年に芸能活動再開)、どうやら「差し障りのある人物」は高畑ではなさそうなのだ。
「実は希の同級生・蔵本一子役で出演していた清水富美加が原因です。清水は2017年、芸能界を引退し『幸福の科学』での活動に専念することが報道されて世間を騒がせました。法名を『千眼美子』とし、その後はこの名前で団体関連の映画などに出演していますが、彼女の出演作を再放送することで宗教団体の宣伝をすることにつながってしまうことを避けたいというのがNHKの考え方のようです」(前出・芸能記者)
「まれ」には若かりし頃の山崎賢人、浜辺美波、門脇麦らが出演しており、再放送すれば話題を呼べるはずだ。しかし、NHKの配信サイト「NHKオンデマンド」では、その他の朝ドラ同様に「まれ」も視聴できるが、テレビでの再放送は「別物」ということなのだろう。実に不幸な話だ。
(石見剣)