まさかこんな日が来るとは、誰が予想しただろうか。
昨年オフに発覚した後輩選手へのパワーハラスメント問題で契約解除となった前楽天の安楽智大が、移籍先のメキシコシティ・レッドデビルズの優勝決定戦で胴上げ投手となった。
今シーズンの安楽は47試合に登板して1勝2敗4セーブ、防御率3.50で地区優勝に貢献。オールスターゲームにも出場するなど、一定の成果を残した。
同じチームには前DeNAのトレバー・バウアーも在籍。互いに情報交換をしていたようである。メキシカンリーグは日本のプロ野球よりも若干レベルは落ちるものの、
「安楽は『どこででも野球をやりたい』と腹をくくってメキシコに渡り、活躍できた」(プロ野球関係者)
この快挙は瞬く間に日本球界に広まったが、日本球界復帰にはまだまだ高いハードルがあるようで、あるパ・リーグ球団OBが言うには、
「復帰するならまずは楽天に対して、安楽が仁義を切らなければいけない。禊はしっかり済ませているのか。獲得したい球団があれば、そこの若手は納得できるのか。楽天に出戻り復帰させるのが丸く収まるとは思うが…」
力のある直球で相手打者をねじ伏せる姿は、中継ぎ投手が手薄な球団にとってはまだまだ魅力的に映る。再び日本でのプレーはかなうのだろうか。