SMAPが解散してから今年で8年。元メンバー5人の「現在地」に、変化が訪れている。
草彅剛はこの夏から、CM出演本数が一気に増えた。ITソリューション・サービスを提供する「TISインテック」、人材紹介サービスの「エンゲージ」、不動産大手の「センチュリー21」の3本だ。このほか、大王製紙「エリエール・ティシュー」、サントリー「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」、アサヒグループ食品「1本満足バー プロテインチョコ」も担当。少なくとも6本のCMに出ている状態である。
草彅がここまで重宝される背景は定かではないが、言葉狩りと言われるほど言葉に厳しいネット社会にあって、主張しない物腰の柔らかさが改めて注目されたのだろうか。そんな草彅は9月14日、香取慎吾、稲垣吾郎とともに音楽番組「with MUSIC」(日本テレビ系)に出演した。
この3人は現在、「ワルイコあつまれ」(NHK)、「ななにー 地下ABEMA」(ABEMA、旧「7.2 新しい別の窓」)でも共演。香取は「24時間テレビ47」(日本テレビ系)内のスペシャルドラマ「欽ちゃんのスミちゃん 萩本欽一を愛した女性」で、萩本欽一を支えるマネージャー役を好演した。
稲垣は河合優実、佐藤二朗と共演した映画「あんのこと」が9月13日からAmazon Prime Videoで独占配信されている。
では中居正広はどうかといえば、10月からヒロミ、東野幸治とともに月曜21時から「THE MC3」(TBS系)がスタート。これまでの「ザ!世界仰天ニュース」(日本テレビ系)、「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBS系)、「だれかtoなかい」(フジテレビ系)を含め、週4本のレギュラー番組を受け持つことになる。
一方、苦しい立場にあるのが木村拓哉だ。不動産会社「オープンハウス」や「マクドナルド」のCMはともに降板し、代わりに堺雅人が出演した。2021年から担当する「リポビタンD」の広告キャラクターは今年6月、妻夫木聡と木南晴夏に取って代わられた。現在はCM契約が更新されているクライアントはない模様だ。
そして「キムタクドラマはヒットする」という定説も、すでに形骸化している。「未来への10カウント」(テレビ朝日系)は平均視聴率10.9%(ビデオリサーチ調べ、関東/以下同)に終わった。「GOOD LUCK!!」(TBS系)や「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日系)でタッグを組んだ井上由美子脚本の「Believe-君にかける橋-」(TBS系)も、全話平均10.3%で終了。今年の冬には2019年に主演した日曜劇場「グランメゾン★東京」の映画化作品「映画 グランメゾン★パリ」が公開予定だが、どこまで客足を伸ばせるか…。
「キムタク神話」の巻き返しはあるのだろうか。
(貴島智良)