結婚当初は45歳という年齢差に加え、世間のやっかみもあって、やれ「財産目当て」だ、「タレント志望で売名」等々、言われなきバッシングに晒されてきたのが、カトちゃんこと加藤茶の妻・綾菜さんだ。
誹謗中傷は結婚後数年にわたって続き、精神的に追い詰められたこともあって、加藤のアドバイスにより、加藤と同じ事務所に所属。タレントとしてテレビに出て自身の言葉で私生活を語るようになると、次第に状況が変化していく。祖父ほど年の違う夫に対し、献身的に頑張っている姿が主婦層の共感を呼び、近年ではおしどり夫婦として揃ってテレビ出演するなど、ようやく世間からのバッシングが鳴りを潜めることになった。
とはいえ、やはり「週刊ポスト」の、加藤が2011年6月に再婚していたとの記事を目にした時には驚いた。当時、加藤は68歳。一方、社長秘書でかつてはモデルだったという綾菜さんは、まだ23歳。2008年には当時76歳だった元TBSアナの山本文郎が、30歳下の女性と再婚して世間をアッと言わせたが、加藤と綾菜さんとの年齢差は、それプラス15歳。しかも広島市内で機器製造会社を経営する彼女の父親が37歳(当時)と聞き、さらに驚いたものである。
加藤は1987年に18歳下の妻と結婚。3人の子宝に恵まれたが、2003年に離婚する。2006年には大動脈瘤乖離で10時間もの大手術を受け、退院後の記者会見では、
「生死の境をさまよいました。元の加藤茶に戻るまで少し待ってください。戻ったらまた死ぬまでバカやります」
と語っていた。それから5年足らずで再婚。しかも相手が長女と3歳しか違わない女性だったことに案の定、ベテラン芸能記者からは「ハハハハ、アンタも好きねぇ~」との声が上がったものである。
そんな2人が都内で行われたイベントに、結婚式以来となるウエディング姿で登場したのは、2012年12月20日のことだった。イベント後、記者会見に臨んだ加藤は、結婚式で宣言した「週2で子作り」について、
「週2は撤回。今はそんなに考えてないです。自然に任せて。もう年ですから、月に1度か2度で」
一方の綾菜さんは正月のハワイへの新婚旅行で、
「ハネムーンベイビー? 欲しいですけどね」
と、期待に胸を膨らませている様子だった。
加藤は若い女の子が大好きで、流してきた浮名は数知れず。しかし綾菜さんいわく、
「好きなところは、家にすぐ帰ってくるところ、浮気は絶対しないところ。遊ぶ元気ないもんね、もう」
これには加藤も頷きながら、
「前は仕事が終わるとすぐ銀座に行ってたけど、家に帰ったら若いホステスがいますから」
そう答えて会場を沸かせたのである。おじいちゃんと孫ほどの年齢差に、
「最近は服の後ろをつかませて、遅れないで歩くように工夫してます」(綾菜さん)
「完璧に介護。若いから本当に面倒を見てもらえるし、とってもいい」(加藤)
というわけで健康を考え、夜の営みの方も「ちょっとだけよ~」となったようである。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。