それこそ10人いればみんな姿形が違うように、夫婦の形もそれぞれだ。とはいえ、同じ相手と2度結婚し、2度とも離婚。それでも繋がりが切れない不思議な関係を維持しているのが、広田レオナと吹越満ではないだろうか。
2人の間には女優として活動する咲耶という娘がいるが、広田が2月18日にXで報告したのは、
〈昨日17日は吹越さんの59歳の誕生日 娘と2人で銀座でディナーですって〉
元夫が娘と食事に出かけたのだった。
〈前厄ですね ドンマイ〉というコメントを添えた、プレゼントを持つ吹越の写真を目にし、現夫婦同様、元夫婦の形というのも十人十色なんだろうな、と改めて感じたものだ。
2人は1994年に結婚。11年目にして離婚し、その7年後に再婚した。そして4年後にまた離婚、という不思議な生活を送ってきた。筆者が広田の離婚会見を取材したのは、2006年12月16日。つまり1回目の時である。
実は1994年の電撃婚の際、吹越と劇団「WAHAHA本舗」の先輩にあたる久本雅美との熱愛が報じられたこともあり、一部週刊誌には「広田が久本から吹越を略奪!」といったタイトルが躍ったものである。だが、会見で語られたのは、「私は『別れよう、離婚しよう』と話を持ちかけても、彼は『絶対に別れない』と。でも2002年頃に『うん、別れよう』と言われて。ただ、そうは言ったものの、別れたくない。私が離婚を切り出すたびに『いやだ~! 愛してるから~!』って号泣するんです。で、マンションの外で『俺は女房に片思いしているんだ~!』とか叫ぶ。それでズルズルと…」
吹越のほうが広田にベタ惚れだったというのだが、
「やっと離婚できたんだから『おめでとう』っていってほしい」
と微笑んだのだった。ただ、迷言は飛び出すも、離婚原因については今ひとつわからずじまい。
その真相がついに本人の口から語られたのが、2017年8月の「ダウンタウンなう」の人気コーナー「本音でハシゴ酒」だった。
番組に出演した元夫婦の2人は、吹越のひと目惚れで恋が始まり、酔った勢いで吹越が「適当に婚姻届を書いて役所に提出してしまった」と。最初の離婚に関しては大黒柱としての自覚が足りなかった、という元夫に対し、広田が爆弾発言をカマす。
「(女性問題があったとは)認めてないですよ。大女優さんなんで(相手の名前は)言えない。でももうひとり、長く付き合ってたのがいたよね」
再婚についても「娘の進学のため」として「愛はあったのか」との質問には「あるわけないじゃないですか」とキッパリ。
元夫はタジタジだったのだが、広田が最後に語った言葉が、
「ほんとに憎んだ時もあったけど、それを通り越して今、肉親に対する感情と同じものがこの人に対して湧いているんです」
なるほど。やはり、人生はいろいろ、元夫婦の形もいろいろ、なのである。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。