アストロズの菊池雄星が記者の取材に「ブチ切れ」したことが、論議を呼んでいる。背景にはドジャース・大谷翔平の存在があったようだ。
9月17日の菊池のX投稿を見ると、日本から「菊池さんの特集を組みたい」とやって来た記者のために、登板翌日に朝食をともにし、その後、球場まで車で送っていったことが明かされていた。
菊池は約2時間、記者の取材に応じ、その中で大谷に関する話を1分ほどしたという。ところが翌日の報道を見ると、見出しに「ワールドシリーズで対戦も『大谷と一緒に!!』雄星の夢」などと、なにやら大谷を深掘りするものだったことが発覚。
菊池は静かな憤りを交えて、こう綴っている。
〈このような「手口」はもう慣れましたが、改めて、これからは自分自身を「知ってもらう」だけでなく、自分自身を「守る」ためにも、選手個人がメディアを持つ必要性を再認識しました〉
同時に大谷を気遣い、ともに日の丸を背負ってプレーしたい気持ちを明かしつつ、
〈大谷選手には全く非がないので、ご理解ください〉
と呼びかけた。
こうした菊池の見解を理解して怒りを表すフォロワーは多いが、記事をよく読んでみると、タイトルこそ大谷の名前が踊ってはいるものの、中身は菊池のこれまでのメジャー生活を振り返った大特集。「これは恥ずかしい。早々にツイ消ししたほうがいい」と、菊池をたしなめる声も…。
どうやら記事自体は菊池を中心とした内容だったものの、扱うページが「SHO-BLUE」という大谷の深掘り企画内だったことで、菊池のプライドはいたく傷付けられてしまったようだ。
菊池はトレードのデッドライン間際に、ブルージェイズからアストロズに移籍。アストロズでは現在8試合に先発し、48イニングを投げて5勝0敗と無敵状態だ。
もはやこうなったら、ワールドシリーズでドジャースと対戦し、意地の投球で大谷から話題をかっさらう活躍を見せるしかないだろう。
(ケン高田)