主演ドラマ「銭の戦争」(フジテレビ系)が好調のSMAP・草なぎ剛。メンバーの中でも演技力には定評があるが、その原点はある演出家との出逢いだった。
「1999年にヤス役で出演した舞台『蒲田行進曲』で、脚本、演出を務めた故・つかこうへいさんと出逢ったことが大きかった。草なぎさんは、昔から感情が相手に伝わりにくいことを悩んでいた。そこで、つかさんは『喜怒哀楽の出し方が下手。でも君の中には魔物がいる。そこが凄くいい。感情の扉を開こう』とアドバイス。それを舞台で実践した結果、見事に化けました。つかさんは、草なぎさんを『天才』と絶賛。草なぎさんもつかさんを『恩人』と言っています」(芸能関係者)
その「蒲田行進曲」で、“銀ちゃん”こと銀四郎を演じたのがジャニーズの先輩である少年隊・錦織一清だった。彼もまた、つか氏に大きな影響を受けたという。芸能関係者が続ける。
「ジャニーズ古参の錦織さんは、歌もダンスも芝居も上手く、つかさんは『銀ちゃんをさせたら彼が一番だ』と、ほとんど注文をつけませんでした。ただ器用貧乏で、彼自身もどの道に進んだらいいか悩んでいた。つかさんはそんな錦織さんを見て、2006年の再演の際、『自分の後継者にしたい。それだけの頭を持っている』と、過去に一度だけ経験のあった演出家の道を勧めました。以来、錦織さんは役者としてだけでなく演出家として活躍していています」
少年隊に憧れてジャニーズ入りし、錦織の登録名は「銀ちゃん」にしているという草なぎ。つか氏が2010年に亡くなった際は、「いつか錦織演出、錦織・草なぎ出演の『蒲田行進曲』をやろう!」と二人で誓い合ったそうだ。