アダルト系YouTuberのアカウントが近ごろ、次々とBANされている。とりわけ顕著なのは、「教育系」を装った搾乳動画や、国内外の性サービス店をテーマにしたコンテンツだ。今年に入ってから、こうした性サービス店を扱った動画は通報の対象となりやすく、多くのYouTuberたちの間で動揺が広がっている。
こうしたアダルト系YouTuberに対し、視聴者以外にも不満を抱く者がいる。タイ在住の男性は、次のように嘆くのだった。
「タイ在住者の間で流行っていた穴場の店を、アダルト系YouTuberが紹介したんです。昔からタイ好きの間では、いい店は在住者同士の秘密にしておく、という暗黙のルールがありました。それがYouTuberが大っぴらに紹介したことで日本人旅行者が押し寄せ、店の価格が上がってしまったんです。しかもそのアカウントは案の定、BANされていました。本人もタイ在住者も、誰も得していないんですよね」
性サービス業界では、昔から日本でも「お気に入りの嬢や店をあえてオススメしない」という暗黙のルールが存在していた。これは店の雰囲気や女の子が定着せず、紹介したところで信頼性が低くなるためだ。
そのため、性サービス店の情報は雑誌や専門サイトが取材し、客はそれを手がかりに店を選ぶのが主流だった。
もちろん、雑誌や専門サイト以外の個人コンテンツがこうした情報を紹介すること自体が悪いわけではない。しかしYouTubeが性的なコンテンツを許可していない以上、ルール違反であることは明白だ。
その結果、長年守られてきた暗黙のルールが破られ、常連客からクレームが寄せられることに加え、紹介したYouTuber自身も規約違反によるアカウント削除という事態に直面する。
結局のところ、誰にとっても利益にならない結果を招いてしまっているのだ。