「ASKA、カッコ悪いですよね。家族がいるのに溺れて、捕まったらぺらぺら警察にしゃべって、今はダルク(更正施設)でしょ。なんていうか、超ダサイ(笑)」
そう豪語していた小向美奈子が、覚せい剤取締法違反(所持)で6日、現行犯逮捕された。小向は2009年、2011年にも同容疑で逮捕されているが、薬物依存からはそうやすやすと抜けられなかったということか。
しかし、今回の逮捕がこれまでの警視庁によるものではなく、関東信越厚生局麻薬取締部、いわゆる「マトリ」と呼ばれる部署である点に注目したいと、捜査関係者は語る。
「マトリの管轄は警視庁ではなく厚生省。では役人かと言われると、実態は違います。逮捕術を学び、拳銃や特殊警棒の装備も許可されているのです」
麻薬Gメンとも呼ばれるマトリの捜査は、警察のソレとは似て非なるものであるという。
「潜入捜査や売人との接触、囲い込みなど、合法かどうか疑わしいことまで行います。クラブなどで一番派手な格好で遊んでいる人物が実はマトリの人間であるなんてことも。警察がマークして逮捕した人物が実はマトリだったなんてことさえある。それほど、薬物を売ったり使ったりする側に近い場所で捜査を行っているんです」(前出・捜査関係者)
そこで疑問になるのが、今回「なぜ小向美奈子」だったのか? その答えが前述の「ASKA発言」にあるという。前出・捜査関係者が続ける。
「ASKAは警察に逮捕されていますが、有名人を逮捕すると大きく報道され、世間に警鐘を鳴らすことができる。警察も役所なのでそうしたことを手柄にします。現在は来年度の予算を組んでいる真っ最中。ASKAで手柄をあげた警察に予算を持っていかれないためにも、マトリは“名のある人物”を逮捕しなければなりませんでした」
そこで浮上したのが小向だった。前回逮捕時、小向はフィリピンに逃亡している。この逃亡中に覚せい剤が抜けてしまった可能性があり、最終的に処分保留になってしまった。つまり、警察に恥をかかせた小向をマトリが逮捕することは、役所的な観点からするとインパクトは二倍。格好のターゲットだったというわけだ。
「踏み込んで現行犯で逮捕していることから、マトリは確実に数カ月前から内偵を行っていますね。以前、小向は外国人から買ったと言っていましたが、これも怪しい。今はクスリの受け渡しに宅急便を使うことが多い。それこそマトリはそうした荷物の一つ一つ、ゴミ箱などすべてを漁って100%ミスのない逮捕をしたのです」(前出・捜査関係者)
皮肉なことに、事件をきっかけに小向が出演したセクシーDVDの売り上げが急上昇しているという。センセーショナルな“転身”で再起を果たしてきた小向だが、三度目の復活は難しいかもしれない。