佐村河内守氏(51)のゴーストライターであることを暴露してから約1年。あの元ゴーストライター・新垣隆さん(44)がバカ売れしている。テレビ出演の依頼が引きも切らないのだが、その際、ある“注文”が局から出されていて‥‥。
新垣さんが絶好調である。それは昨年12月の関東キー局のテレビ出演が17回にも上ることを見れば明らかだ。
活躍を振り返ろう。
年末のレコード大賞では因縁のある佐村河内氏のマネをして会場を沸かせた。また「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 大晦日年越しSP」(日本テレビ)では、巨大なクワガタムシに鼻を挟まれたり、服の中で風船を破裂させたりしている。共演した山崎邦正など本家リアクション芸人を食うほどの暴れぶりだったのである。
タレントがもともと持っている視聴率を「潜在視聴率」と呼ぶのだが、番組制作者はこの数字をキャスティングの参考とする。新垣さんがテレビ業界で重宝される理由を、大手広告代理店社員が語る。
「彼の潜在視聴率は、8.6%と言われています。これは天海祐希や松下奈緒クラスの数字です。また文化人枠なのでギャラが格安。1時間で5万~10万円というのが今の価格です」
こんなこともあって「あのゴーストライター」から「時の人」へと変貌を遂げた新垣さん。番組制作スタッフが語る。
「とても素直で何か言われても『ハイ! わかりました!』と答えます。指示が2つ飛んでくるとパニックになり右往左往してグルグル回っちゃうことも。それがまたおもしろく、収録している現場の雰囲気もよくなりますね」
新垣さんには現在でも出演依頼が殺到している。民放は全局オファーを出しており、どれも看板のバラエティ番組だという。それは以下のようなラインナップだ。
日本テレビ「24時間テレビ」
TBS「アッコにおまかせ!」(ゲスト)
フジテレビ「めちゃイケ」(レギュラー)
テレビ朝日「ロンドンハーツ」(ゲスト)
テレビ東京「バスの旅」(ゲスト)
「24時間テレビ」に至っては、マラソンランナーでの出演依頼という噂もあるという。
偽装の片棒を担いでいたという過去の傷も、もはや「元」ということになるような勢いだ。しかし、そもそも芸術家である本人は神経の細いところがあり、バラエティ番組への出演がストレスになっているという。そのためかどうか、体の一部が“削られて”いたようなのだ。番組制作スタッフが驚くべき舞台裏を明かす。
「あるプロデューサーが『これからテレビに多く出るのなら、もう少し髪の毛に気を遣ってください』と指示しました。新垣さんは髪形のことだと思っていたようでした。しかし、プロデューサーが気にしていたのは髪の毛の“量”。どんどん薄くなっていっているんです。薄毛で痩せていると貧相に映るので『もう少し髪の毛のボリュームを増やすようにしたほうがいいと思いますよ』と言ったのです」
思わぬ緊急増毛指令に本人は、小さい声で、
「はい‥‥」
とつぶやいたという。
一方、新垣さんを名誉毀損で訴えると意気込んでいた佐村河内氏は、騒動によるツアー中止で昨年11月、ツアーの企画会社から6100万円の訴訟を起こされた。また、1月には日本音楽著作権協会(JASRAC)が佐村河内氏との著作権受託契約を解除したと発表。踏んだり蹴ったりの状況だ。
そんな“元相方”を尻目に新垣さんは「本業」のほうでも活躍している。1月には自分の名前による初CDを発売。3月26日の宮城を皮切りに全国10カ所以上でツアーも行う予定だ。髪の毛以外は順調なようである。