「スタナン一家」と名乗る日本のナンパ師グループが韓国遠征を行い、韓国女性をターゲットにしたナンパ活動を行ったというSNS投稿が、韓国メディアで取り上げられ、批判が殺到している。
このグループは女性を誘惑する技術を会員向けに発信しており、その会員数は約250人にのぼる。韓国メディアによると、メンバーの一部は「韓国女性のナンパに成功した」として、女性の後ろ姿や卑猥な音声をSNSに投稿しており、複数のメディアで大きく報じられた。
事態を受けて「スタナン一家」は問題の投稿を削除し、代表が謝罪動画を公開したが、批判は収まっていない。
こうしたナンパ系アカウントによる迷惑行為は近年、増加している。10月初めには登録者2万人を超えるYouTuber「低身長ナンパ師ゆってぃ」が、JR大阪駅構内で道行く女性に対し「今夜だけ抱かせてほしい」と声をかける動画が拡散。これが炎上する騒動が起きた。現在、ゆってぃ氏のアカウントは凍結・削除されている。
振り返れば2019年には「リアルナンパアカデミー」というナンパ塾のメンバー10人以上が、準強制性交の容疑で逮捕される事件が起きている。「リアルナンパアカデミー」は女性の口説き方を教えると称してメンバーを集めていたが、実際には路上やクラブで声をかけた女性に大量の酒を飲ませ、意識を失わせた上で性交に及ぶ犯罪行為を繰り返していた。この事件で、主犯格である「塾長」の男には懲役13年の判決が下された。
ナンパは一見、軽い行為のように見えるかもしれないが、重大な犯罪行為に発展する危険性が潜んでいる。ネット上で無責任に拡散される「ナンパテクニック」は単なる迷惑行為にとどまらず、被害者の人権や安全に深刻な影響を及ぼす恐れがあるのだ。こうした悪質なアカウントやYouTuberの行動を未然に防ぐため、社会全体で法的対策を講じる必要があるだろう。