本心からおいしそうに食べる姿は画面を通して視聴者にも伝わったのだろう、やがて女子アナ初の“大食いアナ”として、その注目度は高まってゆく。
「彼女のすごいところは、欲望のまま食べるだけではなく、おもしろく見えてかつ汚くならないように、計算しているところにあると思います。上からゆっくりと口に入れるとか、映る角度とか、食べたあとの表情まで。そのへん、さすがはプロですね」(丸山氏)
駅弁を食すロケで、水卜アナが「カニしゃぶ風弁当」をレポートした時のこと。指先でダシをくぐらせたカニをつまむと、
「大きい!」
と言いながら、顎を上げて大口を開け、舌先をチロチロとのぞかせ、上からゆっくりと口の中へ運び、恍惚の表情でほおばった──。
まるで何かの行為を彷彿とさせる食べっぷりだが、他の女子アナと比べていやらしすぎないのが、彼女の持ち味だ。芸能評論家の三杉武氏が解説する。
「視聴者のメインターゲットである主婦層は、男性以上に同性に対して鋭い観察眼で厳しい評価を下します。いくらかわいらしく取り繕っても、それがウソなら『ぶりっ子』や『男に媚びている』などとすぐに見破られてしまいます。水卜アナの場合は素でふるまっているので叩かれることも少なく、『こんな娘や孫がいたらいいのになぁ』と、年上の同性からも高い評価を受けているのが強み。男性だけでなく、女性をも癒やしてしまう才能の持ち主なのです」
そんな“素のふるまい”は、日テレ社内でもたびたび目撃されている。
「局内の社食で、肉野菜炒め定食など、他の女子アナは頼まないようなガッツリ系のメニューを食べているのを見たことがあります。その姿は完全無防備。カメラが回っていない食事とあって気が緩んだのか、大股開きで飯をかきこんでいたこともありました。スカートは膝上丈で、ちょっとかがめば下着が見えそうでしたね。でも、そういう豪快で姉御肌な一面が、後輩の女子アナから慕われる理由かもしれません」(番組関係者)
実際、彼女を慕う後輩アナが続々と集まり、「水卜会」なる飲み会が開催されることもしばしば。そこでは食レポ後もおかまいなしに、ホルモン店で飲み食いしたあと、ラーメン屋をはしごすることもあるという。
毎日の食レポにプライベートでの食べっぷり‥‥付いた異名が“ぽっちゃり女子アナ”。だがマイナスイメージどころか、ますます人気は加速していった。