俳優・火野正平さんが11月14日に亡くなっていたことがわかった。75歳だった。4月から持病の腰痛の治療中だったが、夏に腰を骨折したのを機に体調を崩したと、所属事務所が発表した。
火野さんは1962年、ドラマ「少年探偵団」に13歳でデビュー。1973年のNHK大河ドラマ「国盗り物語」に羽柴秀吉役で出演してブレイクした。昨今では2021年の映画「罪の声」に出演し、第30回日本映画批判家大賞授賞式でゴールデン・グローリー賞を受賞している。
火野さんの代名詞といえば、「芸能界きってのプレイボーイ」。有名女優らと次々に浮名を流し、ワイドショーを賑わせていた。
2023年には14年ぶりの新曲「あかんたれ」リリースと、5都市5公演の初ライブツアーを発表。記者会見場に入るなり、火野さんは集まった記者を見渡して言った。
「何十年か前のスキャンダル以来だな。いや、僕は何もしてません」
その後の記者とのやり取りは出色だった。
記者「火野さんといえば、プレイボーイで有名ですけど」
火野「まだ?」
記者「伝説的なプレイボーイとして有名ですけど、そちらの方で頑張るおつもりというのは今後あったり…」
火野「あのな。いろいろ反省して、今や俺の体は分別、常識、理性になってんだよ」
この動画はYouTubeに投稿されたのだが、「分別、常識」に合わせて火野さんが左肩、右肩を指し、最後の「理性」では下腹部を手で示して、記者の笑いを誘っている。
そして訃報を聞いて視聴に訪れた視聴者からは、火野さんの死を悼む声が相次いでいる。
(所ひで/ユーチューブライター)