「新監督としてどんな1年だったか」
この質問に答えた巨人の阿部慎之助監督は、次のように語った。
「いろんな学びがあった1年でしたね。難しさっていうのがいちばんありましたし、最高な思いもさせてもらって、屈辱的な思いもさせてもらったっていう、激動の1年だったと思います」
そして「嬉しさと悔しさでいうと、監督の中ではどんな割合になっているんですか」の問いには、
「いや~、10(悔しい):0(嬉しい)くらいで悔しいですよね」
そう即答したのだった。
これは日本テレビ系野球中継の番組公式YouTubeチャンネル〈DRAMATIC BASEBALL2024〉の12月10日の動画で明かされたやり取りである。リーグ優勝の喜びが、クライマックスシリーズ敗退で吹き飛んでしまったということだろう。
ここで2018年5月25日に開設されたこのチャンネルの歴代視聴回数トップ3を振り返ってみると、いずれもダイジェスト映像。
3位は2021年8月22日。この年、日本ハムから巨人に途中移籍した中田翔の移籍後初ヒットとなる、左翼席に飛び込む本塁打映像で、231万回だった。
2位は、2019年9月27日の動画。この年で現役を退いた阿部監督のプロ通算406号本塁打(公式戦最後の安打)がDeNA戦で鮮やかに映し出され、233万回を数えた。
そして1位は2022年3月19日の「巨人×ロッテ」(オープン戦)で、巨人の主砲・岡本和真が佐々木朗希から逆転満塁弾を放ったシーンが映し出される。これが378万回だった。
では今年、最も視聴回数を稼いだのは何か。それは7月15日、東京ドームで行われたレジェンドOB対決「巨人OB×阪神OB」の模様をダイジェストで映し出したものである。「江川卓VS掛布雅之」の対決もあり、ファン垂涎の内容に。視聴回数は114万回と少なめだった。
4年ぶりのセ・リーグ制覇も、日本シリーズに進めなかった巨人。劇的なシーンが少なかったと思われ、視聴回数的にも「悔しい1年」だったようである。
(所ひで/ユーチューブライター)