「阿部がやりたいようにやってほしい。今年、原監督の下でヘッドコーチやってましたから、原監督の采配に『ん?』って思ったことは絶対、あったと思うんですね。そいうことは自分でやらなきゃいいわけですから」
原辰徳前監督の采配を反面教師にと、巨人の阿部慎之助監督にエールを贈ったのは、「平成の大エース」と称された元巨人・斎藤雅樹氏だ。YouTubeチャンネル〈ピカイチ名古屋チャンネル〉での発言である。
斎藤氏は投手出身の立場から、こう続けた。
「先発をもっとしっかり投げさせてほしいなって今年、思ってました。先発を代えるのが早いですよね。僕も早く代えてくれって思ったことはありますけど、成功した時が自信になってるわけですよ。横川だって最初、ローテーションに入ってたのに、3回くらいで点取られそうになったら交代になっちゃって…」
今季20試合に登板し、プロ初勝利を含む4勝8敗の成績を残した横川凱。斎藤氏が指摘したのは、9月13日の阪神戦だ。
先発の横川は2回0/3を投げて、4安打3失点で交代。結果、0対4で巨人が試合を落とした。横川は無死満塁のピンチを招きはしたが、得点を許したのは2番手で登板した松井颯。佐藤輝明にホームランを打たれたのだった。
「阿部監督にはもうちょっと辛抱してほしいなぁ」
かく言う斎藤氏、1989年に最多勝利、最優秀防御率のタイトルを獲得し、11試合連続完投勝利の日本記録を樹立した。当時、巨人の藤田元司監督は、投手交代でもおかしくない試合展開でも斎藤氏を辛抱強く投げさせる。それがきっかけとなって、大記録に繋がったというのだ。
さて、斎藤氏のアドバイスを、新指揮官はどう受け止めるか。
(所ひで/ユーチューブライター)