JR東日本は、信越本線の北高崎駅と群馬八幡駅の間に設置を計画している新駅の名称を発表した。なんと「豊岡だるま駅」だ。
高崎市が「豊岡だるま駅」「高崎豊岡駅」「高崎経済大学前駅」でアンケートを行い、1位になったのが豊岡だるま駅。それを踏まえての決定となった。高崎市を代表する工芸品を名称にすることで愛着を持ってもらい、高崎市の魅力を発信する意図がある。
実は群馬県にはほかにも「珍名駅」がいくつもあるという。
高崎と下仁田を結ぶ上信電鉄にある駅が「南蛇井駅」。読み方は「なんじゃい」で、まるで怒っているかのような駅名だ。群馬県富岡市南蛇井にあることから、この駅名になった。ではなぜ南蛇井なのかにはいくつかの説があり、はっきりとはわかっていない。
上信電鉄には他にも「佐野のわたし駅」や「根小屋駅(ねごや)」などユニークな名前の駅がある。
前橋と桐生の間を走る上毛電鉄にある珍名駅は「心臓血管センター駅」。なんともおどろおどろしいが、由来は駅前に「群馬県立心臓血管センター」があるから。以前、病院名が「循環器病センター」だった頃は駅名も「循環器病センター駅」だったが、病院名が変わると同時に駅名も変更された。乗降する人のほとんどが、病院の利用者となっている。
上毛電鉄には「富士山下駅(ふじやました)」もある。特にユニークな名前ではないと思うかもしれないが、富士山の登山口となる駅ではないと知れば、奇妙に思えてくる。富士山を登ろうとした外国人観光客が、間違えて降りたこともあるとか。駅名の由来は、駅の近くに富士山(ふじやま)があるから。もちろん、日本を代表する富士山でははなく、標高163メートルの低い山だ。
豊岡だるま駅が開業したら、これら群馬の珍名駅めぐりをするのも面白そうだ。
(海野久泰)