日曜朝の名物番組が、ついに終わる。東野幸治司会の「ワイドナショー」(フジテレビ系)が、来年3月をもって幕を閉じるのだ。深夜帯でスタートしてから11年、現在の時間に昇格してから10年。これまで長年、裏番組の「サンデー・ジャポン」(TBS系)を追い詰めてきた。
「サンジャポ」は前の時間帯の「サンデーモーニング」の視聴者が流入し、F3(女性50歳以上)、M3(男性50歳以上)の視聴率は圧倒的だった。そこへ「ワイドナショー」が参入し、一気に若者層を取り込んだ。
「もっとも、この枠は当初、『笑っていいとも!増刊号』である程度は担保されていましたが、毎週のようにネットニュースになったこともあり、ふだんこの時間帯にはテレビを見ない層の掘り起こしに成功しました」(放送担当記者)
旧態依然の「サンジャポ」は対応を迫られ、古参のコメンテーターを徐々に遠ざけていく。藤田二コルやみちょぱ、最近では山崎怜奈(元乃木坂46)など、若い世代でも知っているタレントを次々に投入し、若返りを図った。
そんな好敵手だったが、松本人志の降板により視聴率は降下。お得意様だった若者もいなくなってしまった。いわば「自滅」という形での幕引きとなったのだ。
では「ワイドナショー」終了後はどうなるのか。テレビ関係者が明かすには、
「後番組は、サンドウィッチマンによる散歩番組『さんぽウィッチマン』が始まるそうです。『ワイドナショー』の放送時間75分を使って丸々、サンドが歩いている姿を映します。『ミライ☆モンスター』を挟んで、昼12時からは『なりゆき街道旅』へとつながる。2時間の番組ですが、これもまた食べ歩きをしたりする、サンドの番組と同類のプログラムとなります。合わせると計3時間強、散歩番組を見ることになる。もはや『サンジャポ』との戦いを諦めてしまったのか…」(ベテラン放送作家)
はたして吉と出るか、凶と出るか。
(魚住新司)