12月22日放送「ボクらの時代」(フジテレビ系)のゲストは井ノ原快彦×坂本昌行×長野博。20th Century(通称トニセン)の3人だった。
V6が解散したのは2021年。それは知っていたが、トニセンがそのまま活動を続けていたとは知らなかった。冠番組でもあれば別だが、世間は冷たいもので、平均年齢50オーバーのアイドルたちがどうなろうが、そもそも大した興味はない。おまけに所属事務所のゴタゴタもあり、それどころじゃないというのが正直なところではないか。
そんなわけで、「アド街」などのレギュラーを持つ井ノ原は別として、坂本や長野をテレビで見るのは久々な気がした。
「僕たち、先輩のバックで踊るってところからお仕事、始まってるじゃないですか。僕、12歳だったんですよ」と井ノ原がいえば、「その時からバク転できていたよね」と長野。さらに「ツアーも一緒に行って、夜、暇だからホテルの部屋に集まるじゃん。夜、ベッドの上でバク宙しまくってた。見て見て~って言って」。井ノ原が無邪気な少年だった頃のエピソードを語ったのである。
あるいは3人の中で初めて携帯電話を持ったのが井ノ原で、移動車の中からテレビでやっている通販番組の商品を注文していた…など、思い出話に花を咲かせていた。
とはいえ昔なら、旧ジャニーズのタレントがジュニア時代の話をする時、必ず話に出てくるのが、ジャニー喜多川のエピソードだったわけで、いちばん盛り上がるネタだったのに、それを封じ込められて、彼らもやりにくそうだ。
見ているこちらも、話の中で出てくる「あのリハーサル室」「あの六本木のリハーサル室」など、「あの」という言葉や、「誰にも言えない悩みごと」などというワードが出てくると、つい例の一件を連想してしまったり…。
「会社も新たな船出ですから」と井ノ原。「過去が素晴らしいことをちゃんと次の世代にも伝えるのが俺たちの仕事なのかな、っていう思いはある」と坂本が言えば、井ノ原も「その時代その時代で先輩たちが作ってきたものは嘘ではないし、そういうものをできるんだったらやっていこうよ、って」。後輩たちに旧ジャニーズの負の遺産ではない、輝かしい歴史を繋いでいきたいと語っていた。
キムタクは「ファンのために(事務所に)残った」と発言し、またもや炎上しているようだが、トニセンの話はストンと落ちた。キムタクとの違いは人徳か!?
(堀江南/テレビソムリエ)