日本ハムは今オフ、中日からFAになっていた福谷浩司投手を獲得したが、これで伏見寅威、山崎福也に続いて、3年連続でFA補強に成功したことになる。プエルトリコに自費で武者修行に出かけていた福谷は、年の瀬になってようやく移籍先が決まった。パ・リーグ球団関係者が言う。
「ソフトバンクからFA宣言した石川柊太、広島からFAの九里亜蓮が投手の目玉だった。そこが片付かないと、福谷の獲得へ動けなかった事情があります。本人もそれをわかっていたから、気長に待っていたようですね」
当初は中日に残留か、あるいはヤクルト移籍が濃厚とみられていたが、決まったのは移動の負担が大きい日本ハムだった。
「それでもメリットはある」
と、前出のパ・リーグ関係者は言う。
「球団には山本拓実、郡司裕也、アリエル・マルティネスと『ヤメ竜戦士』がわんさかいます。今は通信手段が発達しているので、すぐにチーム事情、特性、おすすめできるかどうかをつぶさに聞くことができる。彼らからそうした情報が事前にもたらされた上で移籍を決断したのかもしれない」
立浪和義前監督からお払い箱にされた昔の仲間の「アシスト」に、感謝していることだろう。