「日本人が7戦7敗ですよ。意外にこれ、やりにくい選手かもしれませんよね」
元WBA世界ライトフライ級王者の渡嘉敷勝男氏が、自身のYouTubeチャンネル〈「渡嘉敷勝男公式」トカちゃんねる〉でこう指摘したのは、1月24日に井上尚弥に挑戦する、韓国のキム・イェジュンだ。
ボクシング4団体世界スーパーバンタム級タイトルマッチは本来、昨年12月24日の開催予定だったが、挑戦者サム・グッドマン(オーストラリア)が目を負傷して延期に。ところがこれまた、再び負傷したということで急遽、リザーブ選手のキムが井上と対峙することになったのである。その成績は25戦21勝(13KO)2敗2分。7人の日本人選手を退けている「日本人キラー」だ。渡嘉敷氏が解説する。
「彼は5歳から孤児院に入ってるんですよ。両親もいなくて、辛い思いをしながら、寂しい思いをしながら育ってきた。そして、そのハングリーさが染み込んだ精神力。日本では畑山(隆則)君とものすごくいい試合をした坂本(博之)選手が、成功して自分の仲間を応援したい、みたいな強い精神力を持ってリングに上がってきた。それに近いですね」
「モンスター」井上に、キムの精神力はどこまで対抗できるか。
(所ひで/ユーチューブライター)