移籍金は1200万ユーロ(約20億円)。サッカー日本代表のFW古橋亨梧が、フランス1部リーグアン所属のスタッド・レンヌに加入することが、1月27日に発表された。
ヴィッセル神戸時代に世界的名手のアンドレス・イニエスタに得点能力を磨き上げられ、2021年7月にスコットランドの名門セルティックに加入した古橋。1年目からリーグ戦20試合で12得点をマークすると、欧州の水に慣れた2年目は、36試合に出場して27得点と大暴れ。4シーズン目となる今季も、すでに10得点を挙げて、4年連続2桁得点を記録している。
チームのタイトルにも大きく貢献し、リーグ3連覇、スコティッシュ・カップ優勝など、数々の栄誉をもたらした。
そんな偉業を達成した古橋にとって、ついに5大リーグへの初挑戦となる。新天地のレンヌは、これまでリーグ戦のタイトルを持っていない。特に今シーズンは勝ちに見放され、19節を終了した時点で16位(18チーム中)に沈み、残留争いに巻き込まれている。
古橋は「救世主」として期待されているが、サッカーファンは意外にも冷めた反応を見せた。サッカーライターの解説によれば、
「これほどの結果を残していれば、プレミアリーグ(イングランド)やラ・リーガ(スペイン)に移籍すると思われていたのですが、なかなか移籍話が出なかった。今シーズンも首位を独走していながら、結局、フランスの下位チームに移籍。欧州におけるセルティックのレベルの低さが、透けて見えてしまったんです」
ゴールマシンと化していたのに、2022年カタールワールドカップ(W杯)はメンバーから落選。第2次森保ジャパンでも、なかなか代表に定着していなかった。
「森保一監督が古橋を嫌っているとまで噂されましたが、要はスコットランドのリーグが評価されていなかっただけの話。森保監督の評価基準では、セルティックで大量得点をするよりも、5大リーグで得点を決める方が価値は高いのでしょう」(前出・サッカーライター)
ようやくスタートラインに立った古橋は、2026年北中米W杯のポジション争いに向けて、レンヌで存在感を見せつけなければならない。
(風吹啓太)