2月3日、オリックスの春季キャンプには5200人のファンが来場した。その多くが目を疑ったに違いない。あのオリ党アイドルが、キャンプ地を訪れていたのだから。居合わせたオリ姫が興奮気味に語る。
「朝9時過ぎにメイングラウンドの『SOKKENスタジアム』の前で選手の入り待ちをしていたら、なにわ男子の藤原丈一郎くんがいたんです。以前から生粋のオリックスファンだと公言していて、プロ野球中継でも副音声ゲストで出演していますよね。定期的に球団事務所を訪問しているんでしょう。この日も、初老の球団スタッフと挨拶代わりにハグしている場面を見ました。毎日放送制作番組のロケだったようです。予告なしの登場に、選手目当ての女性ファンは大興奮でしたね」
10時30分頃、ウォーミングアップを終えた投手と野手が練習をスタートすると、藤原は1塁側カメラエリアに移動。その両隣には、ますだおかだの岡田圭右と、たむらけんじがいた。先のオリ姫が続ける。
「それぞれがボケて、それぞれがツッコミを入れる丁々発止でした(笑)。時には丈くんが『やっぱ、1番は西川龍馬選手。先頭からツーベースを打って先制点に絡んでほしい』と理想のオーダーを夢想する場面がありましたが、わざと無視するボケだったのか、すぐに別の話で立ち消えになっていたのが印象的でした。スタンドには丈くんの話に聞き耳を立てる女性ファンが大挙。笑いが絶えませんでした」
その後も藤原一行は、メイングラウンド脇で選手たちにインタビューをしたり、ブルペンや第2球場を回ったりと東奔西走。帰路についたのは17時過ぎだった。
スポーツ紙デスクが藤原の球界評を解説する。
「部活動やクラブ活動での野球経験こそありませんが、オリックスの選手へのリスペクトやその知識は、球界関係者やファンも認めるところ。ジュニア時代から漫才やひな壇などで鍛えられたトーク力にも定評があります。大先輩の中居正広が芸能界を引退しただけに、次なる野球の国際大会での公式サポーターに最も近いアイドルだと思われます。ちなみに、他球団の選手にも相当、精通していると聞きますね」
ポジションが空けばレギュラーを狙う好機なのは、野球もアイドルも変わらないのだ。